記事一覧

ロンジン ミニ ドルチェヴィータシリーズを拡充し、

ロンジンはシグネチャーラインの“ドルチェヴィータ”を小型化した。1990年代後半からコレクションの定番となっているこのシリーズは、長方形のケースシェイプと1927年の遺産を取り入れたデザインが特徴だ。ちょうど1週間前、私たちはこのブランドの愛らしいミニチュア版ドルチェヴィータの最新作を目にした。この度新しくデザインされたダブル(ナッパーレザー)ストラップ(数色から選択可能)が展開され、シルバーのフランケ(細かいリブ)ダイヤルが追加された。

Longines Mini DolceVita
ミニ ドルチェヴィータコレクションの人気モデルと同様に、ミニファミリーに新たに加わったこのモデルも、21.5mm×29mmのステンレスケース製レクタンギュラーケースに収められており、好みに応じてダイヤモンドの装飾が施されたバージョンを選ぶことができる。昨年リリースされた定番の“コスモ”ダイヤルを持つミニ ドルチェヴィータは、アール・デコのルーツを捨てたとまでは言わないが、ロレックス スーパーコピーn級品アール・デコ時代のデザインを著しく合理化し、よりミニマルなものに仕上げている。

Longines Mini DolceVita
それと対照的に、シルバーフランケの装飾がされた文字盤は、細長く伸びたローマ数字、波打つギヨシェスタイルの加工、焼き入れされたブルーの針、6時位置に追加されたスモールセコンドのインダイヤルなど、アール・デコの華麗さをより強調している。超小型であることを考えれば、それぞれにクォーツムーブメントが搭載されていることも驚きではないだろう。さらにミニ ドルチェヴィータの各モデルは30m防水となっている。

Longines Mini DolceVita
ロンジンというと、まず航空史の歴史を連想しがちだが、このブランドは馬術の世界とも長年つながりがある。新しいダブルレザーストラップのデザインにはその影響が見られる。例えば、ストラップの穴に沿ってホットプレスで印刷された1から6までの番号は、鐙(あぶみ)革を連想させるものだ。ストラップを広げたときの形は、おしゃれでスタイリッシュな厩舎にあるサドルや、ほかの革製品と一緒に並べてもなじむような印象を与える。

我々の考え
特にニュートラルな色のストラップオプションと組み合わせると、ミニ ドルチェヴィータは、どんなフォーマルな場でも着用できるリトルブラックドレスのような時計だという印象を受ける。ほとんど何にでも気軽に合わせることができるし、たいていうまくいく。そして、一般的にクォーツムーブメントに対する懸念はこのコミュニティ内で流布しているが、ときには女性が巻き上げや時刻合わせを気にせずにサッと時計をつけたいだけということもあるだろう。そう、私は最近、時計愛好家の仲間から、彼女は機械式よりもクォーツムーブメントを好むことが多いと聞いたことさえある。人それぞれだ。

Longines Mini DolceVita
正直に言うと、ダブルストラップ全体のコンセプトに最初はあまり確信が持てなかった。一般的に、変化を求めるときは揃いのブレスレットかシンプルな黒のレザーストラップが定番だ。新しいミニ ドルチェヴィータが正式にリリースされる前に試す機会があったのだが、実際手首につけたときには疑念はすっかり消え去った。ロンジンはストラップのデザインで実に多くのことをうまくやっている。最初に少し苦労したが、ストラップを自分で簡単につけることができ、ゆるめに締めると独特のカフのような効果が得られた。手首には3層のレザーが巻かれているように見えるため、“ダブルストラップ”という言葉も少し語弊があるが、通常のダブルストラップよりもエッジの効いたクールさを感じさせる。

Longines Mini DolceVita
また、ミニ ドルチェヴィータの価格も魅力的であることは確かだ。時計を1日中見ていると、何が手頃で何がそうでないのか、基準がずれることは否めない。とはいえ24万5300円(ダイヤモンドなしのバージョン)をわずかに上回る価格は、現在の時計市場の状況やこのモデルの多用途性を考慮してもそれほど高価すぎるとは感じない。ダブルストラップの新鮮さが薄れた場合でも、いつでもブレスレットに交換して基本に立ち戻ることができるのだ。

基本情報
Longines Mini DolceVita
ブランド: ロンジン(Longines)
モデル名: ミニ ドルチェヴィータ(Mini DolceVita)

直径: 21.5mm×29mm
厚さ: 6.75mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: シルバー
夜光: なし
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ナッパーレザーストラップ(2023年に登場したアリゲーターストラップ、ステンレススティール製ブレスレットのモデルも展開)

ムーブメント情報
キャリバー: L178(クォーツ)

価格 & 発売時期
価格: 通常モデルは24万5300円、ダイヤモンドがセットされたモデルは56万1000円(ともに税込)
発売時期: 発売中

カルティエ ロンドンによるただの退屈なモデルか?

ロンドンを拠点とするオークションハウス、ウォッチズ・オブ・ナイツブリッジが、非常に希少な18Kイエローゴールドのカルティエ ロンドン マキシ ロンドを出品する。

いま、カルティエのニッチなアーカイブにまつわる話題がホットだ。ヴィンテージ カルティエのオークション相場が上昇しているのは、ソーシャルメディア上の盛り上がりや、カルティエのやや過激な(しかし間違いなく成功している)マーケティング戦略、セレブリティの起用によるところが大きいだろう。そして言うまでもなく、2022年のペブルや昨年のタンク ノルマルのように本格的なコレクター向けのヴィンテージ復刻も改めて注目を浴びている。企業戦略とオーガニックなマーケティングが絡み合い、どこからが本物のブームなのか、最近はよく分からなくなっているようにも思う。ここ数年、セレブリティや大物コレクターがこの時計メーカーを崇拝するようになったことで、カルティエがそのスタイルを取り戻しつつあるのは確かだろう。

Cartier London Maxi Ronde
一方でベン・クライマーは、カルティエスーパーコピーn級品優良通販店「クラッシュは、いまやありふれたものになった」と淡々と主張している。彼が言いたいのは、セレブリティや大金持ちが天文学的な価格の入手困難な(ヴィンテージ)時計や、(現行品でも)注文が困難な時計を身につけている姿があちこちに氾濫しているということだろう。まあ、彼がロンドン クラッシュを例外的なものとしてカウントしていることは付け加えておこう。しかしクラッシュ的なシェイプは飽和状態に達している。コレクターの領分をはるかに超えて、時代の潮流になりつつあるのだ。一部の人間には耐え難いことかもしれないことかもしれないが、私もそうだ!

突然、誰もがクラッシュとは何かを理解し、メゾンのその他のヒット商品についても少しずつ知られるところとなった。カルティエのクラッシュがトリクルダウン効果(富める者が富めば、貧しい者にも自然に富がこぼれ落ち、経済全体が良くなるとする経済理論)を発揮していることは、最近のオークション結果を見れば明らかだ。昨シーズン、ジュネーブのクリスティーズではクッサン「バンブー」が5万スイスフラン(当時のレートで約840万円)で、カルティエ ロンドンの「ダイス」が13万8600スイスフラン(当時のレートで約2330万円)で落札された。これらのモデルは、事前の見積額を大幅に上回って着地している。そして、今週末のジュネーブ・オークションにも注目すべきだろう。同オークションに出品される特別なカルティエ ロンドンのマキシ ロンドの見積額は4万〜9万英ポンド(日本円で約775万6000〜1745万円)に設定されている。また、レディースサイズのバンブーも同時に出品されており、そちらに興味があれば見積額は6000~1万2000英ポンド(日本円で約116万〜233万円)となっている。

Cartier vintage watches
左:70年代のカルティエ クッサン「バンブー」。右: 1972年のカルティエ ロンドン「ダイス」。

カルティエ ロンドンは一般的に、極めて実験的なイメージが強い。1965年から1973年までパリとニューヨークはカルティエの直営ではなかったが、ジャン=ジャック・カルティエ(Jean-Jacques Cartier)とカルティエ ロンドンのデザイナーであるルパート・エマーソン(Rupert Emmerson)の才能と野心が結集し、デカゴナル、オクタゴナル、マキシ オーバル、マキシ ロンド、ペブル、ロザンジュ、ツインストラップなど風変わりでエキセントリックなモデルが次々に生み出された。

カルティエ ロンドンの最後の年である1972年に製作されたこのマキシ ロンドは、イエローゴールド製としては現時点で2本目、ロンドン製のマキシ ロンドとしては全4本のうちの1本となっている(ホワイトゴールド製は2本存在する)。ジャガー・ルクルト製の手巻きキャリバー(P838)を搭載し、ケース径は35.2mmで厚さ6.55mm。ケースバックにはジャック・カルティエを意味する“JC”の刻印と1972年製であることを示すロンドンのホールマーク、そしてカルティエ ロンドン独自のストックナンバー“1334”が刻印されている。

Cartier London Maxi Ronde caseback
マキシ ロンドは、カルティエ ロンドンが設立したライト&デイヴィス(W&D)の工房で製造されている。 これは戦後の贅沢税により、カルティエ パリ製の人気モデルのロンドンへの輸入が禁止されたことをうけての対応である。W&Dでは主に、カルティエ ロンドンが販売する腕時計を製作していた。1950年ごろ彼らはタンク ノルマルやその他おなじみのモデルを製造しており、ボンドストリートのブティックでカルティエ ロンドンを象徴するようなケースデザインの時計を販売するようになったのは1965年から66年にかけてのことだった。

Cartier London Maxi Ronde on wrist
マキシ ロンドはロンドン カルティエのほかのモデルほど難解ではなく、外観だけを見ればやや控えめな印象だ。「タンク以外のロンドン カルティエがマーケットに受け入れられるかどうかは、非常に興味深いところです」と語るのは、The Keystoneの創設者であり、オンラインオークションプラットフォーム Loupe Thisの共同創設者でもあるジャスティン・グルーエンバーグ(Justin Gruenberg)氏だ。「私にとっては、写真で見るよりも実際に手首の乗せたほうがよく見える、素晴らしい時計です」。グルーエンバーグ氏が購入した最初のカルティエ ロンドンのひとつである1970年製のロンドン デカゴンを、最近私も試着してみた。私たちはふたりとも、この時計がある種の不格好な美しさを有し、グルーエンバーグ氏が私に教えてくれたように“Jolie Laide(フランス語で、美人ではないが愛嬌のある女性)”であることに賛同した。マキシ ロンドとは正反対の、トレンドを感じさせるルックだ。

これはきっと、見た目の美しさではなく、希少性について語るべき時計なのだろう。華やかさにはいささか欠けるマキシ ロンドの生産数はごくわずかで、「このロンドンウォッチが“ハンドメイド”で製造されていたという事実を物語っている」と、HODINKEE専属のカルティエ研究家であるトニー・トレイナは説明する(私がSlackで彼に意見を求めたあと)。「よく考えてみると、“退屈な”丸型のカルティエというのはヴィンテージカタログのなかでも比較的珍しく(そうそう、ロンドのことね)、その事実だけでもおもしろい。それに古いジャガー・ルクルトのムーブメントはいつ巻き上げても素晴らしいものだね」。トレイナに対して、これはクラッシュのブームに対する非常にまっとうな鎮静剤かもしれないと冗談を言った私に、彼は「確かに“ああ、クラッシュやその他もろもろも楽しかったけど、60年代はもう終わったんだ。ラウンドウォッチに戻ろう”って感じだね」と返した。

Cartier London Maxi Ronde
次に何が起こるかは誰にもわからないが、カルティエ熱はすぐに冷める気配はない。 それはブランドがポップカルチャーに長きにわたり与え続けてきた影響の証明である。それこそ王侯貴族から、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)、タイラー・ザ・クリエイター(Tyler the Creator)までだ。時計界のマニアたちはカルティエの人気はピークに達したと言うだろう。だが、このハイプが一風変わったルックスから来るものなのか、それとも希少性が需要を生むというもっと予測しやすいシナリオに帰結するものなのかは、興味深いところである。

アメリカのウォッチメイキングにスポットライトを当てるコーネル・ウォッチ・カンパニーとは?

アメリカの老舗時計ブランドを復活させるなら、時計職人のローランド・マーフィー(Roland Murphy)氏と提携するのはいいスタートだ。ペンシルバニア州ランカスターを拠点とするこの時計職人は、多くの人にとってのアメリカのウォッチメイキングの象徴的な存在である。そのため、シカゴ出身のジョン・ウォーレン(John Warren)氏が19世紀に故郷で創業した懐中時計メーカーであるコーネル・ウォッチ・カンパニーを再興させたいと決めたとき、マーフィー氏に連絡を取ることにした。

ポール・コーネル(Paul Cornell)は1870年にコーネル・ウォッチ・カンパニーを設立し、ニューアーク・ウォッチ・カンパニーやボストン・ウォッチ・カンパニーといったほかの偉大なアメリカンウォッチメーカーから直接系譜を受け継いでいた。IWCの共同創設者のひとりは、経営難に陥っていたコーネルを助けるためにシャフハウゼンからはるばるシカゴまでやってくるなど、IWCとの関連性もある。オーデマ・ピゲ スーパーコピー代引きしかし残念ながら、それはうまくいかなかった。シカゴ大火と金融危機が重なって、コーネルは1870年代半ばに急速に閉鎖したのだ。

ウォーレン氏がコーネルに夢中になったのは、シカゴの大学で古いアメリカ製の懐中時計を集め始めたときだ。彼は特にコーネルのムーブメントに注目し、その構造や石数、さらにはサインに見られる変化に注目した。彼はコーネルの歴史に魅了され、また地元とのつながりに気づいたとき、その名前を復活させることを決意した。

ウォーレン氏は当初、マーフィー氏にコーネルの古い懐中時計からインスパイアされたカスタム時計を家族や友人向けにつくってもらうよう依頼した。彼は(マーフィー氏のブランドである)RGMのカスタマイズプログラムを使って、コーネルの懐中時計の美しいエナメル文字盤とムーブメントにインスパイアされた時計をデザインしようと考えていたのだ。しかし、マーフィー氏と協力をするうちに、ウォーレン氏は単なる友人や家族向けのプロジェクト以上のものになり得ると感じ、コーネル・ウォッチ・カンパニー再興へと生まれ変わった。

このコラボレーションから生まれたのが、オリジナルのコーネル懐中時計へのオマージュを込めたコーネル 1870 CEである。インスピレーションは、黒いローマ数字とブルースティール針を持つ白のグラン フー エナメル文字盤から着想を得た。そのエナメルはシカゴの新雪のようにきれいで豊かである。またウォーレン氏は、アンティークのコーネルの懐中時計も貸してくれたが、それと比べても類似性は明らかであるが、1870 CEには、RGMにおける現代の技術の粋が込められている。

この時計はマーフィー氏による新しいケースデザインが採用されている。316LSS製で、サイズは39mm径×11.3mm厚(ケース部分だけだと10mm)、ラグからラグまでは48mmである。ケースはていねいに作られており、主にサテン仕上げだが、ラグの面取りとベゼルはポリッシュ仕上げされている。ラグは少し下向きにカーブしていて、ケースの装着感を向上させている。厚く感じるわけではないが、1870 CEがもう少し薄ければ、薄くてエレガントなドレスウォッチとして際立っていただろう。

サファイア製のシースルーバックから見えるのは、1870 CEに搭載される、シュワルツ・エティエンヌ製ASE 200ムーブメントのマイクロローターだ。RGMによってさらに手作業で仕上げ、テスト、調整されている。これは約86時間のパワーリザーブ、フィリップスターミナルカーブを持つらせん状のヒゲゼンマイを備え、2万1600振動/時で時を刻む、技術的に堅実なムーブメントだ。

私はアメリカ中西部で育ち、10年以上にわたりシカゴを拠点としてきたため、コーネルの物語には共感しやすい。エルジン、イリノイ、ロックフォードといった名前は、文字盤上で見慣れている。週末に行われるフリーマーケットやガレージセールでは、インビクタの時計を超えるほど山積みになっているのを見る。それ以上に、文字盤を飾る何の変哲もないアメリカのメインストリートの町々は、私にとって実生活の場所であり、トウモロコシ畑が広がるフライオーバー地方に点在する抽象的な場所ではない。きっとスイスの人々も、文字盤にジュネーブやル・サンティエと書かれているのを見たとき、同じように感じるのだろう。ぜひ、その価値を当たり前だと思わないようにしよう!

さらに見るべきもの: アメリカ時計大紀行

アメリカの時計製造の歴史については、こちらの全4回にわたるシリーズをご覧あれ。

しかし、ウォッチメイキングにおいて感傷だけでは限界がある。1870 CEは現代の“市場”によって埋もれ、忘れられてしまった美しいアメリカの懐中時計からインスピレーションを得てていねいにつくられた、きれいに身につけられる時計である。この時代のアメリカンウォッチメイキングにインスピレーションを求めたのはコーネルが初めてではないが、現代的かつ思慮深い方法で、これほど美的な要素を取り入れている時計はほかにはない。多くのほかの試みは、懐中時計のアイデアを無理に小さな時計に押し込むことで、どこかぎこちなく感じられるのだ。

コーネルにとって、この1870 CEプロジェクトはアメリカのウォッチメイキングに光を当てるための、より大きな取り組みの始まりにすぎないことだ。例えば、販売された各時計のうち500ドルが、ニューヨーク時計協会の奨学金プログラムに寄付され、時計職人の育成に使われる予定である。

cornell watch chicago 1870 CE
ウォーレン氏と私は、アメリカの時計メーカー、技術者、部品メーカーの名簿を作成して編集し、既存の、そして将来有望なアメリカの時計会社を支援しようという、コーネルの広範な取り組みについて何度か話したことがある。1800年代後半から1900年代初頭にかけて、アメリカは世界のどの国よりも多くの時計を製造しており、その多くのプロセスが現在時計業界を支配する日本やスイスのメーカーの基礎となっている。

cornell watch chicago 1870 CE
重要なのは、アメリカを時計の大量生産の地に戻し、最大のメーカーと競争させることではなく(それは実用的でも現実的でもない)、アメリカのウォッチメイキングを合理的に支援することだ。ほかの時計職人からも同様の声を聞いたが、国内には時計製造に応用できる製造技術や職人技が豊富にある。しかし、それらを特定し、促進するのは難しい。

マーフィー氏とのコラボレーションによって始動したコーネル・ウォッチ・カンパニーは、アメリカのウォッチメイキングの過去、現在、そして願わくば輝かしい未来の最高の部分を浮き彫りにする時計をつくり上げたのである。

コーネル 1870 CEの今年の初回生産分10本は抽選で割り当てられ、までコーネルの公式サイトから応募可能です(2024年5月現在は締切)。抽選に参加する際の費用や、購入の義務はありません。1870 CEは限定モデルではありませんが、毎年の生産数は限られます。

H.モーザー ストリームライナー シリンドリカル・トゥールビヨン スケルトンのピンクモデルでF1マイアミの開幕を飾る

グランプリを控えた今週末、モーザーはアルピーヌF1チームとモーザーの新しいブランドアンバサダー、ピエール・ガスリー(Pierre Gasly)氏との新たなパートナーシップを強固なものにするために、数週間前に発表したブルーのストリームライナー シリンドリカル・トゥールビヨン スケルトンの後継モデルを発表した。この時計には、BWTアルピーヌF1チームのユニフォームを表すブルーのアクセントが付いている。もちろんF1を知っている人なら、チームのスポーツカラーはブルーだけではないことをご存じだろう。100本限定生産のLEがブルーだったのに対し、今回は20本限定生産のシリンドリカル・トゥールビヨンがピンクで登場する。

Moser
ピンクバージョンは基本的にブルーと同じだが、ストラップの色が印象的なピンクに変わったほか、12時位置に鮮やかなピンクの小さな文字盤が付いている。42.3mmのケースはドーム型のサファイアクリスタルが施されたスティール製で、ゼニススーパーコピーエレガントにスケルトナイズされたダイヤルには、夜光マーカーとインデックスが配置されている。

モーザーは自社製のHMC 811ムーブメントを使って本物の芸術作品を創造した。ムーブメントの立体感を感じさせると同時に、時計をとおして直接手首の下を見ることができる。

Moser
昨夜のレース開幕記者会見で、モーザーのアンバサダーとして最初の質問に答えるために表彰台に上がったガスリー氏は、1本ではなく2本の時計を身につけていた。どちらもピンクとブルーのモーザー限定モデルである。将来、誰もがこのような機会を得ることはないだろうが、2色のカラーが並んだ時計を見るのはとてもクールだった。

我々の考え
モーザーのF1参入は、それ自体がニュースだ。(創業者の)メイラン家はこのブランドを新しい時代に導き、毎年、高級時計の新鮮なテイクを提供してきた。私はしばしば、ピクセル化された消しゴムや“Apple Watchと呼ばないで”と言わんばかりの時計など、より活気に満ちたリリースを思い出す。しかしここ数年、ストリームライナーはさまざまな意味で有名になり、モーザーの中心的なモデルとしての地位を確立している。

Moser
ブランドの基盤が拡大するにつれて、彼らが新しい分野に進出するのは当然であり、アルピーヌとのパートナーシップは確かに新境地である。これはモーザーのブランディングに対するスタンスを考えるとさらに明確である。ほとんどの場合、その時計のダイアルにはブランド名が表示されず、表示されている場合でもほとんど目立たない。しかしアルピーヌが魅力を感じたのは、自らのブランド理念へのこだわりであり、派手さへのこだわりよりも技術へのこだわりをアピールするためでもあったのだ。

したがってこの最初のパートナーシップは、典型的なレーシングウォッチではなく、むしろモーザーが得意とすることをさらに追求してひねりを加えたものである。数週間前ブルーエディションを聞いたときは気に入っていたが、いま両方の時計を見て、ピンクがとてもクールだと断言できる。失敗しやすい色のひとつであるが、このデザインに程よい派手さを加えている。

Moser
手首に装着すると、42.3mmのサイズは41mm装着感に近く感じられる。ラバーストラップは、モーザーが常に行ってきたこと、つまり時計業界ではあまり注目されていないのだが、最高のラバーストラップを提供している。もちろんこれは20本のみの限定モデルなので、8万9000スイスフラン(日本円で約1505万2000円)という価格を考えると、世界中で多く見かけることはないだろうが、F1マイアミと、いつも我々を興奮させてくれるブランドとの新しいパートナーシップを祝うには本当に素晴らしい方法である。

基本情報
ブランド: H.モーザー(H. Moser & Cie)
モデル名: ストリームライナー シリンドリカル・トゥールビヨン スケルトン アルピーヌ 限定モデル ピンク(Streamline Cylindrical Tourbillon Skeleton Alpine Limited Edition Pink Livery)
型番: 6811-1202

直径: 42.3mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: スケルトン、12時位置にピンク文字盤
インデックス: アプライド
夜光: あり、スーパールミノバ
防水性能: 120m
ストラップ/ブレスレット: ピンクラバーストラップ

Moser
ムーブメント情報
キャリバー: HMC 811
機能: 時・分
パワーリザーブ: 約74時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 28

価格 & 発売時期
価格: 8万9000スイスフラン(日本円で約1505万2000円)
発売時期: モーザーオンラインストアのみ
限定: あり、世界限定20本