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SWATCH X VERDY~イタリアの芸術祭典「BIENNALE ARTE 2024」 で日本の有名グラフィックアーティストVERDYとのコラボレーションを発表

Swatch はこのたび、きらめくアートのインスタレーションとリミテッドエディションウォッチを組み合わせた特別なプロジェクトとして、「VICK BRONZE BY VERDY 」を発表しました。


高い評価を得ている日本の現代グラフィックアーティストとアイコニックな時計ブランドがコラボレーションを展開。VERDY の最も有名なキャラクターのVick を迎え、アート作品とコレクターズアイテムを制作しました。

VICK との出会い
パンダとウサギをミックスしたキャラクター。ポジティブで平和を愛するパンダと、長寿と豊かさを象徴するウサギのそれぞれの特性からインスピレーションを得て誕生しました。音楽をこよなく愛するVick は、特にパンクが大好きで、お腹にはシンボルのアナーキーロゴが刻まれています。これまでのVick はモノクロでしか登場しませんでした。今年の「Biennale Arte」では、Vick が新たに色味をまとってデビューしました。

文字盤とブロンズカラーのウォッチのストラップの上に登場したVERDY のアイコニックな初代キャラクターは、Swatch for Biennale Arte 2024のために特別に依頼した、大きなアートインスタレーションとなっています。

ウォッチでもあり、アート作品でもあるというVick のスタイルや表現は、大人になっても遊び心を忘れないことの大切さを思い出させてくれます。

34mm のGENT モデルのこのウォッチは、スタイリングを邪魔することなく、どんなサイズの手首にもフィットします。Vick にフィーチャーしたブラックとゴールドカラーの豪華なパッケージでお渡しするこちらのSwatch アートスペシャルは、VERDY の真のファンの方なら絶対に手に入れたい一品となるはずです。さらに、Vick の舌の部分が毎日オレンジ、レッド、ピンク、イエローのサイクルで色が変わる" 秘密 " のディテールも魅力です。


VICK FOR SWATCH: ウブロ スーパーコピー人生の喜び – そしてアートへの愛!
ヴェネツィアのBiennale Arte 2024 のメインパートナーであるSwatch は改めて今回、VERDY のイマジネーション豊かな作品をセンターステージのGiardini に招き、これまでとは一味違う革新的なアプローチをとっています。

[VERDY]:VERDY は日本で最も有名なアーティストの一人であり、代表的なプロジェクトに「Girls Don’ t Cry」、「Wasted Youth」、そして彼のキャラクター「Vick」、「Visty」などがあります。大阪生まれで現在は東京を拠点として、映画、スポーツ、ストリートウェア、高級ファッション業界で世界の著名人と多数の作品を生み出しています。

「Biennale Arte 2024 」の会場では、ウォッチに描かれているVick と同じく独特な色合いで、ポジティブな、そしてあたたかくもてなす表情に少し茶目っ気をのぞかせた4 メートル大のVick のブロンズカラーのフィギュア、Giardini を訪れる方々を待っています。
これはSwatch が願ったまさにユニークなアート作品であり、Biennale Arte でSwatch がこれまでに発表してきたプレゼンテーションの定番となっている大型プロジェクトの一つです。

今回のコラボレーションは、現代アートを愛する人々や、Swatch のポジティブで挑発的なアプローチを愛する方の間で話題の的となることは間違いありません。「VICK BRONZE BY VERDY 」は、ウォッチとアートワークの形をとりながら、Swatch らしい軽快で楽しいアプローチと、VERDY が作品に込めるポジティブなエネルギーが映し出され、見る人の反骨的な一面を呼び覚ますようなアイテムです。

watch は腕元に優れた傑作を、そしてより多くの方に、より多くのアートをお届けすることに取り組んでいます。今回の「VICK BRONZE BY VERDY」 による特別なコラボレーションは、創造性、生きる喜び、ポジティブな挑発に焦点を当てたSwatch の姿勢を映し、両ブランドを見事に描いています。

VERDY のアートは、「Biennale Arte 2024」 のような有名なアートショーでグラフィックアートの位置づけを高め、また新しい世代のアーティストや美術愛好家にインスピレーションを与え、さらにはすべての人の中にある子どもの心を解き放つ作品です。


VICK BRONZE BY VERDY


【お問い合わせ】
スウォッチ コール
0570-004-007


[SWATCH]
スイスメイドの積極的な挑発と生きる喜び。1983 年の創業以来、Swatch は時計業界に変革をもたらしてきました。時代精神を常に反映した印象的なデザインで、Swatch は世界で最も指導的な時計メーカー、最も人気のあるブランドの一つで、自らに忠実な姿勢をずっと貫いてきました。定期的にリリースされる新モデルやスペシャルコレクションでSwatchはたびたび時計ファンを驚かせています。Swatch の思考や活動が革命的であることは、早期からBMX やスケートボード、サーフィンなどのアクションスポーツに関わってきていることにも証明されています。上海のSwatch Art Peace Hotel は、Swatch のアートへの愛を体現し、世界中のアーティストが集まる場を提供しています。

今の音

フレデリック・コンスタント日本初のブティック「FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYO(フレデリック・コンスタント ブティック 東京)」が2023年10月20日(金)に東京・銀座の「CITIZEN FLAGSHIP STORE TOKYO(シチズン フラッグシップストア 東京)」内にオープンします。「FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYO(フレデリック・コンスタント ブティック 東京)」は2023年の今年、パネライ スーパーコピーブランド創立35周年を迎えることを記念し、国内初、またアジア地区初となる新コンセプトのブティックです。

 「FREDERIQUE CONSTANT(フレデリック・コンスタント)」は「手の届くラグジュアリー」をブランドコンセプトに1988年の誕生以来、より多くのお客様へ高品質で手の届く価格のスイス時計をお届けしています。

FREDERIQUE CONSTANT(フレデリック・コンスタント) フレデリック・コンスタント日本初のブティック「FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYO(フレデリック・コンスタント ブティック 東京)」が2023年10月20日(金)東京・銀座にオープン
■FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYO

 高級感があり上品な街、銀座。洗練されたブティックが立ち並ぶその地に相応しい、国内初のフレデリック・コンスタント ブティック 東京がオープンします。クラシカルエレガントをデザインコンセプトとするフレデリック・コンスタントならではのブティックコンセプトを採用しました。細部までこだわった素材を用いて、繊細な時計との調和を図り、配色や展示の見やすさを心掛けました。高級感と品質を強調しつつ、お客様に上質な体験を提供することを目指します。

 ブランドのクレストをモチーフとしたエントランスを入ると、最新のディスプレイを導入した、ゆったりと時計をご覧いただける空間が広がります。路面側のモニターからはフレデリック・コンスタントの世界観あふれる映像が映し出され、道行く人の目を引く演出も。人気モデルをはじめ、日本限定モデルやマニュファクチュールモデルなど多彩なコレクションを展開しています。時計知識豊富で経験豊かなスタッフがお客様をお迎えいたします。ぜひ、ブティックならではの新しい出会いをお楽しみください。


■FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYOオープニング キャンペーン

開催期間:2023年10月20日(金)~11月30日(木)

 フレデリック・コンスタント時計をご購入のお客様へオリジナル ウォッチケースをプレゼントいたします。本革製ネイビーカラーの携帯用ウォッチケースです。オープンを記念してご用意しました。

*数に限りがございます。なくなり次第終了とさせていただきます。


■ブティック情報

FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYO(フレデリック・コンスタント ブティック 東京)
〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 1F CITIZEN FLAGSHIP STORE TOKYO内
電話番号:03-6263-9987
営業時間:店舗 10:30-20:30 / 修理工房 10:30-19:30
定休日: GINZA SIXの休業日に準じます

CITIZEN FLAGSHIP STORE TOKYO:https://citizen.jp/flagshipstore/


■フレデリック・コンスタントについて

フレデリック・コンスタントは、1988年に創業したスイス・ジュネーブを本拠地とする時計ブランドです。「Accessible Luxury/手の届くラグジュアリー」をブランドコンセプトに創造性と卓越した価値を提案するため革新を続けています。クラシカルエレガントをベースに現代的なエッセンスを加えた高品質なコレクションが揃います。最新の設備と豊富な器材を使用し、設計から組立、品質管理などの工程を自社工場で行う体制を整えているマニュクチュールです。2004年以降、31種類もの自社製キャリバーの開発、製造、組立を手がけています

https://frederiqueconstant.jp

■35周年記念トゥールビヨンモデルの初披露

 ブランド生誕35周年を記念して世界35本限定で製作されたトゥールビヨン マニュファクチュール モデルが初披露されます。自社開発トゥールビヨンが39mmのプラチナケースに収められ、メテオライト文字盤に6時位置の大きな開口部からトゥールビヨンが覗く、モダンデザインのモデルです。

クラシック トゥールビヨン マニュファクチュール
Ref.FC-980MT3HPT
ケース径:39.00mm
ケース厚:10.99mm
ケース素材:プラチナ
ストラップ: アリゲーター
ムーブメント:自動巻き、Cal.FC-980、38時間パワーリザーブ、毎時28,800振動
仕様:時・分・秒表示、トゥールビヨン、メテオライト文字盤
価格:8,547,000円(税込)

FREDERIQUE CONSTANT(フレデリック・コンスタント) フレデリック・コンスタント日本初のブティック「FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYO(フレデリック・コンスタント ブティック 東京)」が2023年10月20日(金)東京・銀座にオープン
■FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYOオープン記念:2モデル

スペインとアブダビからオープンを記念して、スペシャルモデルが特別に入荷しました。


(1)スペインのアーティストFELIPAOとのコラボレーションモデル。
FELIPAOの多面体モチーフが特徴の文字盤、小さな彫刻「メニーナ」が付属。

ハイライフ COSC
フレデリック・コンスタント X フェリパオNFT限定モデル
Ref.FC-303F4NH6B
ケース径:41.00mm
ケース厚:10.84mm
ケース素材:ステンレススチール
ストラップ:ステンレススチール、替えラバーストラップ付属
ムーブメント:自動巻き、Cal.FC-303
仕様:時・分・秒表示、スペインモデル、NFT彫刻「メニーナ」付属
限定:世界限定100本(フレデリック・コンスタント ブティック 東京用に2本入荷)
価格:407,000円(税込)

FREDERIQUE CONSTANT(フレデリック・コンスタント) フレデリック・コンスタント日本初のブティック「FREDERIQUE CONSTANT BOUTIQUE TOKYO(フレデリック・コンスタント ブティック 東京)」が2023年10月20日(金)東京・銀座にオープン
(2)アブダビスペシャルモデル
アラブ首長国連邦アブダビにあるヤス・マリーナ・サーキット独自のカラーを用いた文字盤が特徴のアブダビスペシャル。

ハイライフ クロノグラフ オートマチック
アブダビ スペシャル
Ref.FC-391TS4NH6B
ケース径:41.00mm
ケース厚:14.22mm
ケース素材:ステンレススチール
ストラップ:ステンレススチール、替えラバーストラップ付属
ムーブメント:自動巻き、Cal.FC-391
パネライ コピー仕様:時・分・秒表示、クロノグラフ
限定:世界限定100本(フレデリック・コンスタント ブティック 東京用に1本入荷)
価格:550,000円(税込)

シャネルの時計におけるクリエイションを担う。

ラ・ショー・ド・フォンで外装製造を極め続ける同社の、J12に代表される外装を多彩に生み出すその実力に迫った。

2000年の登場以来、瞬く間に時計界のアイコンになったJ12。機械式時計×セラミックというカテゴリーにおいて高級感を確立した時計であり、それを叶えた背景にはスイス、ラ・ショー・ド・フォンにある自社工房の存在がある。G&Fシャトランを前身とするこの工房は、シャネルによる買収以前はケースやブレスレットなど外装の専門工場だったが、長年にわたる設備増強によって現在では自社製ムーブメントの設計・組み立て、ジュエリーウォッチのジェムセッティングまでを賄う一大マニュファクチュールとなった。といっても、シャネルにおいて“マニュファクチュール”という言葉が示すものは他のメーカーとは異なるかもしれない。このメゾンには確かなアイコンと現在も続くクリエイションがあり、それを時計において表現するための担い手が“マニュファクチュール”なのだ。今回は初めて現地取材の機会を得たため、その全容をお伝えしたい。

極上シャネルスーパーコピー時計代金引換専門店そら~のマニュファクチュールとは?〜外装〜
メジャーコレクションの外装パーツをほぼ内製する工房
フランス最高峰のメゾンらしく、パトロネージュの精神を重んじるシャネルは、自社の基幹ファクトリーでさえも前身の社名を残している。スイスの名門G&Fシャトラン(以下、シャトラン)は1947年に2人の兄弟によって設立された工房だ。1987年、シャネルが初めて製造した腕時計・プルミエールの外装を手掛けたシャトランとの協業をきっかけに、シャネルのクリエイションを時計として具現化できることを証明。1993年にはシャネルがシャトランを買収したことでシャネルの自社マニュファクチュールとして歩みはじめ、生産を強化するために設備増強がスタートする。1997年、8000㎡の工場を設立し、2000年にはJ12を発表。2012年、ファインジュエリー工房の増設で1万4000㎡に拡張した。2016年にはウォッチメイキングのもうひとつの軸である自社キャリバーを発表し、Cal. 1の設計、組み立てを手掛けるようになる。

現在、シャネルのマニュファクチュールでは60種類以上の職種で約480名の社員が働く。多くが9年以上勤務していて、なかには30年以上勤める方も少なくないというから、いかに労働環境が整備され、なによりシャネルで行われていることが業界でも最高峰のことであるかという証左だろう。なお、この1万4000㎡に及ぶ大きな工場で用いられるエネルギーの12〜17%は太陽光パネルによって賄われているそうだ。

このように大型の工場内では、シャネルにおいて中〜大シリーズにあたるウォッチコレクションのパーツのほとんどが内製されている。文字盤やパッキン、風防のガラスといった特殊なパーツはサプライヤーからの供給となるが、セラミックやステンレスはもちろん、チタンやゴールドまであらゆる素材をここで加工し、ケースやネジのみならずブレスレットのバックルに至るまでを製造する。実はブレスレットは時計パーツのなかでも独自開発が困難でコストも高くつくため、内装しているメーカーは非常に稀だ。そこまでこだわるのは、シャネルがファッションメゾンであることが大きく影響しているだろう(なお同社のそうした側面に焦点を当てた記事はマライカ・クロフォードによるこちらを読んで欲しい)。装身具としての時計に欠かせないブレスレットの出来を、シャネルは自社でコントロールできるのだ。

他社も買い求めるセラミックのハイエンドな品質

J12 キャリバー 12.1 132万円(税込)

高耐性ブラックセラミックケース、38mm径、12.6mm厚。自動巻きCal. 12.1搭載。約70時間パワーリザーブ。200m防水

J12 キャリバー 12.1 132万円(税込)

高耐性ホワイトセラミックケース、38mm径、12.6mm厚。自動巻きCal. 12.1搭載。約70時間パワーリザーブ。200m防水

今回の訪問で何より確認したかったのがセラミックの製造についてだ。旗艦コレクションであるJ12で用いられるセラミックは7つの工程を経ることでシャネルらしい黒と白の色を得る。①細かいパウダー状の原料を日本から買い付け、②ドイツの傘下企業でバインダと混ぜて粒状に加工する。なお、この原料の粉はシャネルのためだけに開発されたもので、ホワイトセラミックの独自の白さの秘訣でもあるという。シャネル自社製セラミックケースがユニークなのは、ここから③インジェクション(射出)成型によって一気にケースの形状に整えること。同社でもかつては焼成後に切削加工を行ってケースをシェイプしていたが、現在ではその必要がないそうだ。④焼成前の準備として溶剤に浸すことでケースの素からバインダを除去。衝撃を与えると崩れ落ちてしまうほどもろい状態だが、この時点でほぼ最終的なケース形状に整っている。⑤ケースは約1300〜1400℃の炉で焼成され、約30%の体積収縮が起こり、その後最終的な仕上げの工程へ移る。⑥ケース表面に研削を施して形状のニュアンスを強調するように調整し、⑦ポリッシングで輝きを与えていく。

最後のポリッシングの工程では、石鹸水と研磨粉、添加剤が加えられた釜の中でケースが12時間にわたってコロコロと回される。これによりJ12特有の鏡面が生まれるのだが、シャネルでは微妙な仕上げの違いによって100以上のレシピを保有するという。これは、すべてのパーツで同じ見た目を与えるためには微妙に異なる仕上げをする必要があるからで、まさに独自に築き上げたノウハウだと言える。

バインダと混ぜて作られたセラミックの原料。

インジェクション成型で整えられたケースの素は、タワーのように並べられて一度に数百個ずつ炉の中で焼成される。

できあがったケースは全数が検査の対象だ。その後、ケーシングされ独自の厳しい基準に照らしたテストが行われる。J12では200m防水を叶えるための厳格な防水テストを課すモデルもある。

なお、本工房は世界で3社しかない規模で最高峰セラミックの品質を叶える工場であり、ここで製造されたセラミックは他のスイスメーカーも買い求めている。それほど彼らのセラミックが特別なのは、上で説明した①、②、⑦の3つの工程をすべて社内で管理できているから。そしてなおJ12のセラミックが特別なのは、独自のインジェクション成型によってより複雑なケース形状を実現できるようになったことが最大の理由だ。シャネルでもかつては焼成と切削を組み合わせてケースを製造していたというから、現在までの進歩が目を見張るものであることが分かるだろう。インジェクション成型の質が向上した近年、よくよく見るとミドルケースの形が変わり、裏蓋の取り付け部分に角が与えられてメリハリの効いた精度の高い形状へと進化している。

多品種生産を叶えるためのクリエイションの要は切削加工の精度

シャネルでは現在、伝統的なプレスによる加工と切削を使い分けてパーツ製造を行っている。とりわけユニークなのが素材から直接削り出す切削加工だ。通常は棒材などのマテリアルを旋盤の軸にセットして削り出しを行うことが多いが、この工房では機械加工の精度を極限まで高めたことで難しい形状のパーツほど直接削り出しを選択するのだという。シャネルで許容される公差は1000分の1mmほどで、プレス加工でこのような精度を得ることは難しい。シャネルはこの方法を取ることで工作精度が得られる上に“時間の節約になる”と語っており、だからこそ例えばプルミエールのブレスレットのような細かく複雑なパーツの製作が可能になったのだろう。

元々同社では、ブレスレットとクラスプを1本の棒材から削り出して作っていたことからこうした工法が発達したというが、ここでは1つの旋盤で90種類のツールを用いることができ、170種類のパーツを削り出すことが可能だそうだ。33名のスタッフがこのセクションに従事して、多品種から構成されるシャネルのウォッチコレクションを具現化する。なお、これは顧客ごとにパーソナライズされたものを提供するというオートクチュールの発想に連なるシャネルの生産スタイルである。もちろん、それとほぼイコールと言える時計は同社がハイエンドに位置づけるオート・オルロジュリーだろう。通常コレクションのラインナップとでは作り込まれるディテールには大きな差があるけれども、それでもシャネルの時計が多品種で作り分けがなされていることに驚かされるはずだ。

シャネルが1987年、一番初めに手掛けたウォッチであるプルミエール。例えばブレスレットは312のパーツで構成されており、1つ1つのリンクは1.5mの棒材からダイレクトに切削される。ちなみに1つのリンクの切削に2分40秒が必要だという。

株式を保有する独立系ブランドとのコラボレーションがもう1つの製造の軸
なお、シャネルの製造体制が特殊なのは内製と外注を巧みに使い分けていること。こう書くと平凡に見えるかもしれないが、彼らがパートナーに選ぶのは一流どころだけで、ケニッシやローマン・ゴティエ、モントル ジュルヌ、今年からはMB&Fなどが名を連ねる。シャネルが元々備えていた製造能力は生かしながら、多くの独立系メーカーと協業関係にあるのがユニークなのだ。こうしたパートナーに発注するパーツは「内製するよりも彼らとのコラボレーションのもとで作った方がよい結果になる」と工場長が語るようなクオリティのものばかりで、「内製すればするほど“真のウォッチメーカー”と呼ばれることがあるが、自分たちのできることに集中してクリエイティビティを発揮する必要があるというのがシャネルの考え方」と理念を示してくれた。

なお、ご存知のとおりケニッシからはJ12に用いるCal. 12.1のベースムーブメントの供給を受けるほか、オート・オルロジュリー用のハイエンドなムーブメントのパーツの一部はローマン・ゴティエから、そしてハイエンドモデルの文字盤にはF.P.ジュルヌ傘下のカドラニエ・ジュネーブ製のものを採用することもある。このように各フィールドで最高峰のパートナーと組みながら、他のどこにもないクリエイションのためにシャネルは自社のリソースを費やすのだ。

今年も世界最大級の時計見本市が幕を閉じた。

今年も時計界最大の見本市であるWatches & Wonders 2024が開催された。今年は出店ブランド数が増加(46ブランドから54ブランドへ)しただけでなく一般公開日も追加されるなど開催前から何かと話題になっていたが、会期中は我々HODINKEE Japanも参加し、連日現場からホットな情報をお届けしていた(Youtubeチャンネルで各ブランドの速報動画もアップしている。見てみて欲しい)。今回はサプライズに満ちた新作群のなかから、各編集部の記憶に残った時計を紹介していく。Watches & Wondersに関する記事もチェックしながら、ぜひ自分のお気に入りの1本も探して欲しい。

カルティエ 「サントス デュモン リワインド」
BY MASAHARU WADA

2024年のカルティエスーパーコピーn級品 代引きのリリースで最も目立っていたのはおそらく「トーチュ」コレクションでしょう。もちろんそれらも素晴らしいものでしたが、個人的に一番惹かれたのは「サントス デュモン リワインド」でした。歯車を追加して、ただ時間表示がリワインドしている(巻き戻される)だけではないのかと思うかもしれませんが、実はそこに大きな意図が隠されているのではないかと思ってしまうのです。そう思うようになったのは、僕の友人でニューヨークで時計店Carat&Co.を経営するデレック氏(@theminutemon)と会話をしたことがきっかけ。

リワインドの背景を考えるためのキーは3つあります。まず最初の出発点は「時計の運進がなぜ右回りなのか」ということ。これは諸説ありますが、地球にあった多くの文明が北半球にあったからというのが大きな理由とされています。北半球で日時計を見ると影は右回りに動いていますよね。そのため時計回り=右回りなのです。では逆回転になるのはどこでしょうか...。

Photo by Masaharu Wada

これを理解する上で最初に考えるべきは「時計の運進がなぜ右回りなのか」ということ。これは諸説ありますが、地球にあった多くの文明が北半球にあったからというのが大きな理由とされています。人類最古の時計は日時計で、紀元前5000年ごろのエジプトが発祥とされています。エジプトのある北半球で日時計を見ると影は右回りに動いていますよね。時計回り=右回りはここら来ているのだろうということ。では逆回転になるのは地球上でどこでしょうか?

簡単すぎましたね。そう答えは南半球です。北半球で定められた右回りのルールに南半球が倣ったことで、時計回りは右回りという今の世の中の常識が定められているのです。ひとつめのキーは南半球。

Photo by Masaharu Wada

では、次のキーはというと「サントス デュモン」ウォッチの出自にあるのではないでしょうか。「サントス デュモン」をカルティエに発注したのは、ご存じのとおりアルベルト・サントス=デュモンです。彼はブラジル出身の飛行家で、操縦桿を握りながらでも計時ができるようにと要望してできたもの。ブラジルは南半球に位置します。つまり日時計が左回りになる国。

そして3つめのキーは本モデルのカーネリアンラッカーのダイヤルです。素材であるカーネリアンの原産国はインド、ウルグアイなどもありますが、ブラジルもそのひとつ。カーネリアンのダイヤルはカルティエのブランドカラーでもある深い赤いカラーです。世界初の腕時計がカルティエであったという誇りをアピールしているかのように感じます。


ケースバックの「サントス デュモン」のロゴも鏡文字に(Photo by Mark Kauzlarich)

この推測はプレスリリースで語られているものではないですが、南半球に位置するブラジル、そのブラジル出身のアルベルト・サントス=デュモン、そしてダイヤルの素材という3要素がこの不可思議なリワインドウォッチの背景にあるのではないかと僕もどうしても勘繰ってしまうのです。

価格: 583万4400円(税込予価) その他の詳細は、カルティエ公式サイトへ

グランドセイコー SLGW003 ブリリアントハードチタン
BY YUSUKE MUTAGAMI

Photo by Mark Kauzlarich

実際に会場に行ったという人も、日本からSNSや記事で新作情報を追いかけていたという人も、今年のWatches & Wondersは楽しめただろうか。僕は残念ながら会期中日本にいたのだが、日々津波のように押し寄せるリリースに目を通しながら遠いジュネーブの地に想いを馳せて過ごしていた。わずか2mm厚のフライングトゥールビヨン、世界最薄のCOSCウォッチに胸を躍らせ、3900mまで潜水できる金無垢のダイバーズに虚をつかれながら、このなかで実際に手に取って見られるとしたらどれがいいだろうと、1週間悶々としていたのだ。

もちろん、和田が紹介しているカルティエのリワインドや美しいブレスを装着したゴールデン・エリプスのように、その発想のユニークさや超絶技巧の粋に触れたいという好奇心から見てみたい時計はいくつもあった。だが、純粋な時計としての美しさという点で、グランドセイコーから発表された手巻きのドレスウォッチ、SLGW003は僕の心を強く打った。

Photo by Mark Kauzlarich

デザインのベースとなっているのは、1960年代から続くセイコースタイルの発展形として2020年に発表された“エボリューション9スタイル”。筋目と鏡面を組み合わせることで立体的な陰影を生み出したケースラインの内側では、ダイヤカットを施したインデックスと多面カットの針が燦然と輝いている。実はこのケースはグランドセイコー独自のチタン合金であるブリリアントハードチタンでできている。かつては初代グランドセイコーデザイン復刻モデルにも使われたこの素材はレギュラーモデルではこのSLGW003のみに採用されており、チタンならではの軽さに加え、SSの約2倍の硬度を持つ。ドレスウォッチにチタンと聞くと少々珍しく感じるが、ザラツ研磨による煌びやかな光沢はマーク曰くまるでホワイトゴールドかプラチナのようであるという。手巻きのドレスウォッチにもマッチするエレガンスを担保しつつも時計としての実用性も忘れな、“最高の普通”を標榜するグランドセイコーらしい選択に思える。有機的な質感の白樺ダイヤルとのコントラストも面白い。

Photo by Mark Kauzlarich

もうひとつの推しポイントとして、約50年ぶりとなる新作の手巻きムーブメントCal.9SA4が挙げられる。ツインバレルによる80時間のパワーリザーブにデュアルインパルス機構を備える自動巻きのCal.9SA5をベースとしているが、ただローターをとっぱらったというだけではない。ブリッジを含めた全体の4割を今作のために再構築し、100万円越えの時計にふさわしい美観を獲得した。手巻きムーブメントへのアレンジはケースの薄型化にも貢献していて、10mmを切る9.95mmとなっている。ただでさえ低重心で、つけやすさに定評のあるエボリューション9スタイルだ。薄さはドレスウォッチに欠かせない要素だが、素材の軽さと相まって着用感にも優れたパッケージになっているのだろうと思う。

とにかく合理的だ。既存のエレガンスコレクションが見せるひたすらにクラシックな魅力も捨て切れないが、個人的には革新性とのバランスもとったSLGW003はよりグランドセイコーらしい時計であるように見える。200万円以下の自社製手巻きドレスウォッチという記事もあったが、今同じ企画を実施したら採用される可能性は高いだろう。見た目やコンセプト的に派手なモデルだけが注目されるわけではない、というメッセージも込めて、僕はこのドレスウォッチを推したい。

価格: 145万2000円(税込) その他の詳細は、グランドセイコー公式サイトへ

アンジェラス インスツルメント ドゥ ヴィテッセ 60セカンド クロノ
BY KYOSUKE SATO

Photo by Kyosuke Sato

正直に言うと、実際につけたいと思う時計はほかにあった。初のルーセントスティール™モデルとなるショパールのL.U.C カリテ フルリエ、復活を遂げたパルミジャーニ・フルリエのトリック プティ・セコンド、そして複雑な工程を経て生まれる見惚れるほど繊細なダイアル、さらにケースデザインと構造に手を加えて進化したIWCのポルトギーゼコレクション。そうそう、ローラン・フェリエのクラシック・ムーンも実に心を引かれたが、どれもがそれぞれ魅力的で、どうしても甲乙を付けることはできなかった。そこで改めて自身の心の声に従い、“純粋に最も興味を引かれた時計は何だったか?”を振り返って心に浮かんだのが、このアンジェラスの新作だった。

一見しただけではクラシックな3針時計のように見えるが、インスツルメント ドゥ ヴィテッセのセンターセコンド針は計時用で、最大60秒間の平均速度を測定する短時間用クロノグラフとなっている。しかもリューズトップのボタンに操作系を集約したモノプッシャークロノグラフで、スタート・ストップ・リセットの操作はこのひとつのボタンで行われる。

直径39mm、厚さ9.27mmのステンレススティール製ケースに収まるのは、厚さ4.2mmの手巻き式クロノグラフ Cal.A5000である。このムーブメントは、アンジェラスの親会社にあたるラ・ジュー・ペレ(両社ともシチズンウォッチグループに属する)によって製造されているものだが、もともとは独立時計師のヴィアネイ・ハルター(Vianney Halter)、F.P.ジュルヌ(F.P. Journe)、そしてドゥべトゥーンを立ち上げたドゥニ・フラジョレ(Denis Flageolet)氏らが設立したTHA エボーシュによって設計されたモノプッシャークロノグラフムーブメント。かつてはカルティエの「トーチュ」や「タンク」のモノプッシャークロノグラフ、ドゥ・ベトゥーンのクロノグラフ DB01といった一部のモデルで使用されていた(このムーブメントの権利はその後、旧ジャッケSAが取得し、のちにラ・ジュー・ペレへと変わった)。

Photo by Kyosuke Sato

2万1600振動/時、コラムホイールとキャリングアーム式の水平クラッチという極めて古典的な設計を持つ本作は、アンジェラスの歴史における古典的作品を復刻し、再解釈したラ ファブリックコレクションに新たに加わるもので、昨年リリースされたクロノグラフ メディカルに続く第2弾。同コレクションにふさわしいクラシカルなムーブメントだ。

インスツルメントドゥ ヴィテッセはふたつのバージョンで展開されているが、ひとつはエボニーブラック(黒炭色)のダイヤルにキャラメル色のカーフレザーストラップを合わせ、アプライドインデックスのアラビア数字にはロジウム加工を施す。もうひとつは、アイボリーホワイトダイヤルにミッドナイトブルーのヌバックストラップを合わせ、こちらのインデックスは黒の縁取り仕様。ともに時針と分針、そしてインデックスには夜光塗料が塗布されている。

Photo by Kyosuke Sato

現在のアンジェラスが復活したのは2015年(2011年にラ・ジュー・ペレに買収され、2015年にシチズンウォッチグループのブランドとして再スタートした)。当時は名門アンジェラスの復活を聞き心踊ったが、復活第1弾となった最初の時計は、かつてのアンジェラスの面影がまったくないアヴァンギャルドなデザインのトゥールビヨンウォッチ。その後もリリースされる時計は、いずれもモダンなデザインのプロダクトばかりで、だんだん筆者の興味は薄れていった。

往時を懐かしむ復刻モデルばかりを手がけることがいいとは決して思わないが、筆者がアンジェラスに求めていたのは、やはり本作で見られるようなヴィンテージウォッチを思わせる古きよき時代のデザインなのだ。新作はともに各25本のリミテッドエディションで、正直に言うと、ブランドにおいてメインストリームとなるモデルではない。だが、筆者はアンジェラスがこのようなクラシックなモデルをリリースしてくれたことを心から歓迎している。 おかえり、アンジェラス!

価格: 352万円(税込予価) その他の詳細は、アンジェラス公式サイトへ

エルメス エルメス カット
BY YUKI MATSUMOTO

Photo by Masaharu Wada

Watches & Wondersで披露されたエルメスの新作レディスモデル、“エルメス カット”は、洗練されたデザインと実用性を兼ね備えた時計だ。最大の特徴は、1時30分位置に配置されたリューズと、36mmのケースサイズである。このケースはステンレススティール、SSとピンクゴールドのツートン、各ケースにダイヤモンドがセットされた4種類で展開。特にSSのラバーストラップモデルは100万円を切る価格なのがうれしい。

一番心引かれたのはやはり、エルメスなりの解釈が加えられた一体型ブレスレットスポーツウォッチという点だ。主力のエルメスH08コレクションより丸みを帯びたフェミニンなケースシェイプを持ちつつ、スポーツウォッチであることがひと目で分かる。というのも昨年からショパール、シチズンといったラグスポテイストウォッチに魅力を感じていた私は、エルメス カットの純粋なエレガンスに新たな魅力を発見したのだ。エルメスが長年にわたり培ってきた技術と洗練された美学が、この新コレクションにも生かされていると感じる。


Photo by Masaharu Wada

また搭載されたクイックチェンジ機能により、ラバーストラップへの交換が容易に行える点も大きな利点だ。ラバーストラップは使いやすいホワイトや淡いグレーから、メゾンカラーのオレンジレッドやブルーといったエレガントな色彩が揃っている。時計自体は100万円を切る価格のため、購入者は様々なストラップを揃えたくなることだろう。

ひとつ気になる点は、ネイルをしている私が、3・9時位置以外にあるリューズを操作するのに少し手こずることだ。ただ操作のしやすさについてはモデルによって異なり、実際に手にとってみないとわからない点もある。またリューズ位置が独特であること自体が、この時計のユニークな特徴として際立っており、その操作性に慣れれば日々の使用においても大きな支障とはならないだろう。

価格: SS 、ラバーストラップは93万8300円(税込) その他の詳細は、エルメス公式サイトへ

カルティエ タンク ルイ カルティエ ミニ
BY YU SEKIGUCHI
今年のショーに対する見方は人それぞれで、単なる文字盤チェンジやバリエーションの追加が多くてがっかりしたという意見もあれば、手堅いラインナップを目にしてこの産業が浮かれ過ぎていないことに安堵したという声もある(僕は後者に賛成だ)。ここ数年のブームで過度に増大した高級時計のニーズはブランドにとって舵取りを難しいものにさせているのは明らかだが、2020年代のウォッチトレンドにおいて明確な勝者のひとりであるカルティエが、今年も前を向いてものづくりをしていることを確認できてよかった。その立役者でもあるトーチュ モノプッシャーが復活、和田君も上で書いているように、野心的な挑戦を独創的に表現したサントス デュモン リワインドなどは、ショーのヒーローピースとしての役割を十分に果たしただろう。

さて、今年僕は、シリル・ヴィニュロンCEOに直接インタビューする機会を得た(その全貌はまた記事にさせて欲しい)のだが、時計マニアの心をくすぐるモデルを毎年リリースしたり、メンズ・レディスの境目がないような時計を増やしたりと、全くベクトルの異なる動きは何が源泉となっているのか尋ねた。その答えはひとつのフレーズで表せるものではなかったけれど、この小さなサイズのタンクにその一端があるように思えた。

カルティエ時計コピー 代引きは言うまでもなくヴィンテージを熟知しており、現在の二次マーケットにも目を光らせている。それが名作たちの復刻のインスピレーションになっているが、もうひとつサイズの垣根も超えていく裏付けにもしていると僕は考えている。昨年のベニュワール バングルは世界中で男性が購入する例も多いとシリルCEOから伺ったが、それは、明確に「フェミニン」と「マニッシュ」を意識してクリエーションをしていないことも理由にあるだろうと語っていた。それは、このタンク ミニにも言えることだろう。

僕は普段、1980年代製のタンク ノルマル LM(Ref.78092)を愛用しているが、そのサイズは30×23mm。新作のタンク ルイ カルティエ ミニはひと回り小さい24×16.5mmだが、着用感には共通したものを感じて、僕にとっては普段使いするのに違和感がなかったのだ。ヴィンテージを愛用している人にもこの時計は意外と刺さるものかもしれない。ともあれ、サイジングやシェイプの観点から時計を生み出し、発展させていくのはこのメゾンの常套手段だ。「フェミニン」「マニッシュ」の境目がないならば、このような小さなサイズの時計にも搭載できる機械式ムーブメントの開発も進んでいて欲しい、というのは僕の願望も混じっているが、今後の展開を占う上でこのタンク ミニが生み出す結果は意外に小さくないのだと僕は考えている。

価格: 106万9200円(税込予価) その他の詳細は、カルティエ公式サイトへ。

チューダーからペラゴス FXD クロノ“サイクリング”が登場

チューダー プロサイクリングチームは、カーボンで覆われた新しいFXDクロノグラフを携えてジロ・デ・イタリアに挑む。

今週末、ジロ・デ・イタリア 2024がイタリアで開幕され、サイクリストたちは最初のステージであるヴェナリア・レアーレからトリノまでの140kmを走った。有名なジロ・デ・イタリアは1909年に初めて開催されたが、今年は特筆すべき新たな要素がある。それはチューダー プロサイクリングチームが、全長3400kmの厳しい21ステージのレースにブランドを代表して参戦することだ。その若いチーム最初のグランドツアーであり、その参戦を記念して、チューダーはペラゴス FXDクロノの特別バージョンである、ペラゴス FXD クロノ“サイクリング”エディションを発表した。マットなカーボンケース、チームをイメージしたカラーリング、60分目盛りの固定ベゼル、サイクリスト専用のタキメータースケールを備えた新しいFXDクロノグラフは、アリンギ・レッドブル・レーシングエディションのクロノグラフを継承しながら、自転車レースをテーマにしたその時計にすべて詰め込んでいる。

tudor fxd cycling edition
その中核をなす、この新しいFXD クロノグラフは、先代のレッドブルモデルと非常によく似ており、43mmのマットカーボンケース、自動巻きクロノグラフムーブメント、FXDのラインナップに共通するスポーティな焦点を備えている。固定バーのケース構造に、赤いアクセント(チューダーのブランドカラーとチューダー プロサイクリングチームのカラー)を効かせたブラックの文字盤、そしてブラックのファブリックストラップが配されている。ロレックススーパーコピーn級品代引き優良通販店自転車にインスピレーションを受けた進化で顕著なものは、60分固定のベゼル、200mから100m防水への変更、レーシングカーの一般的な速度ではなく、自転車の一般的な速度に合わせて調整された自転車専用のタキメータースケールの採用である。タキメーターを使用すると、ライダーは一定の距離の平均速度を計算することができる。

内部には、初代FXDクロノグラフによって確立されたものと同じチューダーのMT5813が搭載されている。ブライトリングB01をベースにした2万8800振動/時の自動巻きムーブメントで、約70時間のパワーリザーブ、6時位置に日付を配し、最大45分間のクロノグラフ計測が可能である。COSC認定を取得したMT5813は100mの防水性能で保護されており、クロノグラフ機能はレーストラックを周回するためではなく、サイクリング用に設計された専用タキメータースケールと連動して使用することができる。

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チューダー ペラゴス FXD クロノ“サイクリング”の価格は74万300円(税込)であり、限定モデルはない。現在チューダーのアクティブなラインナップの一部となっている。

我々の考え
サイクリングファンにとってジロ・デ・イタリアは一大イベントであり、チューダーはこのイベントの公式タイムキーパーも務めている。チューダーは2022年から自身のプロサイクリングチームを運営しており(ファビアン・カンチェラーラ氏を直接サポートしている)、主要なイベントに参加するのは時間の問題であった。そして時計がその一部となることは当然だろう。私が興味深いと思うのは、かつてチューダーが提供していた最も実用的でプロ仕様のダイバーズウォッチであったペラゴスが、アリンギ・レッドブル・レーシングのような海上であれ、あるいはジロ・デ・イタリアのように陸上であれ、ブランドのスポーツ活動の延長として二次的な役割を果たすようになったことだ。

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とはいえ、ザ・キャッシュアップ レッドブルチームのためにつくられたFXD クロノグラフが現在発売されていないことを除けば、予想外ではあるがFXD クロノグラフはセーリングとサイクリングの両方のプログラムのためのいいベースだと思う。この時計は、技術的かつ軽量でありながら、ブラックベイでは再現できないモダンさを提供しているが、チューダーの伝統を否定するほどではない。この動きに異論はないが、少し時間を巻き戻すと(アリンギ・レッドブル向けのFXD クロノグラフが発表されたのは2023年6月の終わりだったから、まだ1年も経っていない)、チューダーが“究極のモダンミリタリーダイバーズウォッチ”とうたうペラゴスのクロノグラフバージョンが、防水性を半分に落とし、ベゼルを完全に非ダイビング仕様にして登場するとは、予想だにしていなかった。

この時計に焦点を当て直すと、昨日チューダーがマイアミグランプリのためにInstagramで予告した時計とは対照的に、これは実際に購入できる時計である。純粋な商業製品として、ペラゴス FXD クロノ“サイクリング”エディションは水周りでの使用を想定していない時計のなかペラゴスの範囲をさらに広げており、それはペラゴスの純粋主義者たち(自分を含む)を動揺させるだろう。

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とはいえ、アリンギ・レッドブル・クロノのデザインとは異なり、直接的な自転車競技やジロ・デ・イタリアのブランディングはないので、伝統的なペラゴスの枠を超えて、チューダーの現代的なラインナップ(ヘリテージクロノもファストライダーもない)の範囲内に留まる場合、ブラックベイ クロノグラフではなくFXDを選ぶ決断は理にかなっていると思う。FXD クロノグラフはすでに外部のレーシングプログラムとリンクしており、カーボンケースの軽量性はプロサイクリングの要求(および材料科学)とうまく調和している。

おそらく、ペラゴスはチューダーのラインナップのなかでもニッチな存在であり、そのなかでもFXDはさらにニッチで、クロノはさらに限られた存在である。そのレベルだとペリー(ペラゴス)純粋主義者はダイビング用ではないペラゴスの動機に疑問を持つかもしれないが、このサイクリングに特化したモデルは、ぺラゴスへの強いこだわりを生かしつつ、ダイビングからブランドが真剣に取り組み続けているスポーツへとシフトさせた特別なモデルを形成するための正しい取り組みを行っている。

基本情報
ブランド: チューダー(Tudor)
モデル名: ペラゴス FXD クロノ“サイクリング”(Pelagos FXD Chrono "Cycling”)
型番: 25827KN

直径: 43mm
厚さ: 14.4mm
ラグからラグまで: 53mm
ケース素材: ブラックカーボンコンポジット
文字盤: ブラックとレッド
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブラックのファブリックストラップ、ピンバックル

ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリングB01ベースのMT5813(COSC)
機能: 時・分・スモールセコンド、日付表示、クロノグラフ(45分積算計)
直径: 33.8mm
パワーリザーブ: 約70時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 47
クロノメーター: あり

価格 & 発売時期
価格: 74万300円(税込)

ジャガー・ルクルトが、デュオメトル・カンティエーム・ルネールを新たに解釈したモデルを発表

計時精度への革新的なアプローチであるデュオメトルのコンセプトをベースにした初のタイムピースであるデュオメトル クロノグラフが2007 年に発表されて以来、このシステムは複数の複雑機構と組み合わされ、極めて正確な計時を特徴とする技術的に優れた時計として、その名を残してきました。2024 年、ジャガー・ルクルトはデュオメトルタイムピースの新たな世代を発表します。その中には、デュオメトル・カンティエーム・ルネール(ムーンフェイズ)を新たに解釈したモデルが含まれます。初のステンレススチール製デュオメトルモデルは、人目を引くブルーのダイヤルと新しいケースの組合せによって、タイムレスで特徴的なデザインがまさに現代的な雰囲気に仕上がっています。

完璧なエネルギー供給の確保
2007 年のデュオメトルの発明によって、ジャガー・ルクルトの技師や時計職人は、複雑な機械式時計の根本的な問題を解決しました。その問題とは、複雑機構が動作するために、香箱から輪列を経由して脱進機へ供給されるエネルギーを抜き取る必要があるという点です。これによって当然ながら恒常的な動力供給に影響を及ぼし、精度が損なわれます。

創業当初からの創意工夫の証として、ジャガー・ルクルトの時計職人はすでに19 世紀にこの問題の解決策を模索しており、1881 年の懐中時計のキャリバー19/20RMSMI では、香箱を2 つ搭載しました。しかし、二重香箱のキャリバーではまだ問題の解決にはいたっていません。なぜなら、計時と複雑機構を動作させる輪列は共通であり、どちらの香箱もその輪列に動力を送るためです。

しかし、そのキャリバーは、マニュファクチュールの21 世紀の技師や時計職人に革新的なデュオメトルのコンセプトの出発点を与えました。デュオメトルシステムは、1 つの脱進機に接続されている2 つの「流れ」、つまり、計時のための香箱と輪列、そして、複雑機構のための香箱と輪列に、動力供給を完全に分けることによって、複雑機構の動作の有無に関わらず絶対的に安定した動力供給を保証します。

キャリバーの精度を強調する、スーパーコピー時計 代引きデュオメトル・カンティエーム・ルネールのダイヤルの特徴的な要素は、6 時位置のサブダイヤルで回り続けるフドロワイヤント針です。このフドロワイヤント針は、(60 秒で1 回転する「標準的な」秒針に対して)1 秒間に6 回「ジャンプ」して1 回転するため、1/6 秒単位で正確に計測することが可能です。

美しさへの精緻なアプローチ
ジャガー・ルクルトにとって、精度の追求は正確な計時に限らず、デザインや仕上げの美しさを追求することも同様に重要です。デュオメトル・カンティエーム・ルネールのディープブルーのダイヤルに組み込まれた、逆ピラミッド型に配置された3 つのサブダイヤルの対称的なレイアウトと非常にく長い針は、すべてのデュオメトルモデルのシグネチャーです。3 時位置のサブダイヤルは時刻を示し、3 時、6 時、9 時、12 時位置にアラビア数字が植字されています。また、9 時位置のサブダイヤルは、日付を針で表示し、青い空を背景に月相を表示します。フドロワイヤント針のサブダイヤルは、2 つのサブダイヤルの下の6 時位置に配されています。

複数の装飾仕上げが際立つディープブルーのダイヤル
ダイヤルはいくつかのセクションで構成され、様々な仕上げが目を引くコントラストを生み出します。オパーリン仕上げのメインダイヤルは非常に柔らかな輝きで、装飾技巧による視覚的な奥行きが特徴です。ダイヤル下側のサンレイブラッシュ仕上げが洗練された雰囲気を加えます。このサンレイ模様を背景に弧を描くオパーリン仕上げの2 つのパワーリザーブ表示が目を引きます。
歴史的なタイムピースに採用されていたセクターダイヤルのデザインから着想を得て、それぞれのダイヤルを囲む幅広のリングにサンレイ仕上げが施されています。ダイヤルの周囲の凸曲面は、ダイヤルを保護するサファイアクリスタルガラスの輪郭にぴったり合わせてあります。また、サブダイヤルは表面からわずかにくぼんでおり、奥行きのある印象を与えます。

透明なサファイアクリスタルのケースバックから眺められるムーブメントの仕上げも、精緻に対するメゾンのアプローチの証明です。キャリバーの大部分に施されたオープンワークは、デザインおよび技術的な目的を兼ね備えており、時計職人は374 個の部品をより簡単にセットし組み立てられ、また、機構内部を奥まで眺められるようになっています。

ブリッジにはサンレイ仕上げのコート・ド・ジュネーブ装飾が施されており、ムーブメント全体の視覚的な統一感を生み出しています。この装飾は絶対的な精度が要求される技法です。なぜなら部を一点一点装飾し、かつ、ムーブメントを組み立てたときに、調速機構の中心からキャリバーの端まで完璧な放射状のストライプ模様が描かれなければならないためです。

新しいデュオメトルのケース:伝統から着想を得た現代的なエレガンス
2024 年に3 つの新しいデュオメトルを発表するジャガー・ルクルトは、コレクションのために全く新しいケースをデザインしました。19 世紀にジャガー・ルクルトが製造したサボネット懐中時計を現代的に解釈した丸みを帯びた輪郭は、魅力的な外観であると同時に非常に心地よい感触です。
(フランス語の「サボネット(savonette)」は文字通り、手のひらにすっぽりと収まり、丸みを帯びた小さな円形の石鹸を意味します。)凸状のクリスタルと優美な丸みを帯びたベゼルを備える新しいデュオメトルのケースは、この文字どおりの定義を非常によく表現しています。また、リューズも新たにデザインされ、操作を楽しめる丸みを帯びた深い刻み目が付いています。実際、シャープなラインはポリッシュ仕上げのラグのエッジだけです。

快適な装着感の直径42.5mm のケースは、34 個の部品で構成される複雑な構造です。ラグは一体型ではなく、ねじ込み式のため、複数の仕上げを施すことができます。ポリッシュ仕上げ、サテン仕上げ、マイクロブラスト加工の表面を組み合わせることによって、腕を動かすたびに光と影が魅力的に交錯します。

デュオメトル・カンティエーム・ルネールを新たに解釈したモデルは、ブルーのダイヤルとステンレススチール製ケースによって、技術的に洗練されたタイムピースが非常に現代的な雰囲気に仕上がています。

このモデルは、高級時計の伝統に対する深い敬意に支えられた、ジャガー・ルクルトの精度へのあくなき追求と核心の精神を見事に体現しています。

【技術仕様】
デュオメトル・カンティエーム・ルネール
リファレンス: Q604848J
ケース:ステンレススチール
サイズ:直径42.5mm x 厚さ13.05mm
キャリバー:手巻ジャガー・ルクルト製キャリバー381
機能:時、分、センターセコンド、1/6 秒針、ムーンフェイズ、日付、パワーリザーブ2 つ
パワーリザーブ:各香箱につき50 時間
表ダイヤル:ブルーオパーリン
防水性:5 気圧
ストラップ:小さな鱗模様入りのアリゲーターストラップ

セイコー製限定ウォッチで記念する『初音ミク』の16周年~

『初音ミク』の16周年を記念した 「初音ミク×セイコー Happy 16th Birthday ウオッチ」が登場~全高約24cmの展示用アクリルスタンド付き


日本を代表するバーチャル・シンガー『初音ミク』が16周年・「16歳の誕生日」を迎えることを祝して、セイコーとコラボした記念モデルの腕時計「初音ミク×セイコー Happy 16th Birthday ウオッチ」が登場しました。
ロレックス スーパーコピー代引き※以下に掲載のプレスリリースは、セイコー発信ではなく、発売元のインペリアル・エンタープライズ(株)からによるものです。


星がきらめく夜空のようなダークネイビーにミクグリーンの光が差し込むグラデーションカラーの文字盤。銀色の星々が軌跡を描くインデックスには「01」のナンバーが凛と輝きます。さりげなくデザインに取り入れられた「16」にまつわるモチーフが16周年のアニバーサリーを盛り上げます。

商品には、イラストレーター・Rellaさんが描いた「初音ミク Happy 16th Birthday -Dear Creators-」のメインビジュアルを使用した展示用アクリルスタンドが付属します。

アクリルスタンドは組み立てサイズで全高約24cmのビックサイズ。星空を背景に柔らかな表情を浮かべて歌うミクと一緒に、腕時計を飾ってお楽しみいただけます。

16周年のメインビジュアルをイメージしたメタリックで幻想的なクロノグラフモデル。ストップウオッチや24時間針、カレンダー機能を搭載しています。

1時のインデックスには銀色に輝く「01」のナンバー。ストップウオッチ秒針はミクのネクタイをイメージしたデザインとなっています。

16分音符や「HATSUNE MIKU」のネームがあしらわれた小秒針のインダイヤル。外周には鍵盤がデザインされています。

裏蓋には16周年の記念ロゴを刻印。限定3900点の証であるエディションナンバーが入ります。


イラストレーター・Rellaさんが描いた「初音ミク Happy 16th Birthday -Dear Creators-」のメインビジュアルを使用した展示用アクリルスタンド付き。

スタンドは全高約24cmのビックサイズ。16年間の軌跡がつまったメインビジュアルとともに、腕時計を飾ってお楽しみいただけます。

腕時計は、ミクの髪飾りを思わせるブラックとピンクのコンビネーションカラーの特製ボックスに収めてお届けします。


商品には、16周年のメインビジュアルを使用したポストカードサイズのギャランティカードが付属します。


【概要】
初音ミク×セイコー Happy 16th Birthday ウオッチ
価格 :52,800円(税込58,080円)
限定数:3900
発売日:2023年7月26日(水)
お届け:2023年12月中旬発送予定


ケース・裏蓋・バンド素材:ステンレススチール
風防素材:カーブハードレックス
ケースサイズ(約):縦47×横39.8×厚さ12.8mm
手首回り(約):S=14cm、M=16cm、L=18cm(調整可能サイズ:14~20cm)
ムーブメント:クオーツ(平均月差±15秒以内)
防水性能:日常生活用強化防水(10気圧防水)
保証 :1年間品質保証
生産国:日本
2023年7月26日(水)より、PREMICOオンラインショップにて販売。
商品特設ページ:https://iei.jp/miku-watch16th/
※製造上の理由により、裏蓋の向きや文字の位置が写真とは異なる場合があります。
※製品の仕様や外観は、改善のため予告なく変更することがあります。
※限定数に達した場合、販売を終了させていただきます。

[展示用アクリルスタンド]
材質 :アクリル
サイズ(約):縦27×横35cm(組み立て前)
生産国:日本

発売元:インペリアル・エンタープライズ株式会社 PREMICO(プレミコ)
URL : https://iei.jp/miku-watch16th/
Art by Rella © Crypton Future Media, INC. www.piapro.net

【お問い合わせ】
インペリアル・エンタープライズ株式会社 PREMICO(プレミコ)
<商品内容等>
フリーダイヤル:0120-989-808(9:30~17:00/土日祝休)

<ご注文専用番号>
ウブロ スーパーコピー激安フリーコール:0120-247-417(6:00~21:00/無休)
※本リリースに記載しております内容は、発表日現在の内容となります。予告なしに内容が変更される場合があります。予めご了承ください。


[初音ミク]
クリプトン・フューチャー・メディア株式会社が開発した、歌詞とメロディーを入力して誰でも歌を歌わせることができる「ソフトウェア」です。大勢のクリエイターが「初音ミク」で音楽を作り、インターネット上に投稿したことで一躍ムーブメントとなりました。
「キャラクター」としても注目を集め、今ではバーチャル・シンガーとしてグッズ展開やライブを行うなど多方面で活躍するようになり、人気は世界に拡がっています。

ブランドの最上級の基準に則ってつくられた「ローズ・カレ」モチーフの5本のユニークピースより、パルミジャーニ・フルリエ「レ・ローズ・カレ」シリーズ「ロサ コスミカ」「ロサ アルバ」

パルミジャーニ・フルリエより、ウブロ スーパーコピーブランドの最上級の基準に則ってつくられた「ローズ・カレ」モチーフの5本のユニークピース「レ・ローズ・カレ」シリーズから「ロサ コスミカ」「ロサ アルバ」の2本が登場します。オートオルロジュリーの創造と、マニュファクチュールの専門知識の頂点となるユニークピースのコレクションは「ロサ コスミカ」「ロサ セレステ」「ロサ ムンディ」「ロサ アルバ」「ロサ ミスティカ」の五本です。

これら五本のタイムピースは、ミニッツリピーター機能を搭載しており、ムーブメントは精緻な彫刻とエナメルの装飾で仕上げられています。この装飾を手がけた「黄金の手」と呼ばれる職人たちは、ミシェル・パルミジャーニがその腕を認め、今ではファミリーとなった選りすぐりのチームです。

スーパーコピー 代引き

これらの作品はパルミジャーニ・フルリエの最上級の基準に則ってつくられていて、機構としても、メティエダールとしても市場におけるもっとも高度な規格に適合しています。

 パルミジャーニ・フルリエの「ラ・ローズ・カレ」は職人の偉業が結集した作品です。面取り、研磨、表面加工はすべて手作業で行われています。このように、美しさ、希少性、実質が、茎、花びら、香りとして一体となり手首に咲く薔薇をつくりだしています。

PARMIGIANI FLEURIER(パルミジャーニ・フルリエ) 2023新作 ブランドの最上級の基準に則ってつくられた「ローズ・カレ」モチーフの5本のユニークピースより、パルミジャーニ・フルリエ「レ・ローズ・カレ」シリーズ「ロサ コスミカ」「ロサ アルバ」
ダイヤモンドのように輝くウォッチメイキングの芸術

 秋の訪れとともに、緑色の葉は燃えるような色に変わります。自然の摂理で、春には生命が芽生え、夏には花が咲き、秋にはしぼみ、冬には枯れていきます。季節の周期と繰り返しは、ミシェル・パルミジャーニにとって興味深いテーマでした。あらゆるフォルムの薔薇の一生と完璧さに魅了されたパルミジャーニ・フルリエは、薔薇の花に焦点を当て、「ローズ・カレ」モチーフをデザインしました。このモチーフは、2022年に発表された、特別な作品である懐中時計の「ラ・ローズ・カレ」をはじめ、複数の作品に採用されています。


エナメル

 エナメルは職人の手で磨かれ、ボリュームとパターンのコントラストを生み出します。彫刻師によって刻まれたエングレービングには、時計のミドルケース、ベゼル、ケースバックに「ローズ・カレ」(四角い薔薇)のモチーフが整然と配置されています。彫刻によって生み出されるのは、視覚的にダイヤモンドを思わせる印象的な光の効果です。ダイヤルは、グレイン仕上げの表面を演出するために、刻まれ、その上に、四層のエナメルが重ねられ、カバーには六層のエナメルが重ねられます。表面もまた、職人の手で磨き上げられます。これらのユニークピースのひとつひとつが、ミシェル・パルミジャーニが大切にする「ラ・ローズ・カレ」モチーフの彫刻と、エナメル加工のケースバックを組み合わせ、ケースの内側から響く調和のとれた音響を保証します。

PARMIGIANI FLEURIER(パルミジャーニ・フルリエ) 2023新作 ブランドの最上級の基準に則ってつくられた「ローズ・カレ」モチーフの5本のユニークピースより、パルミジャーニ・フルリエ「レ・ローズ・カレ」シリーズ「ロサ コスミカ」「ロサ アルバ」
ケース

 完全に一体化させるために、ケースはムーブメントを囲むように設計され、オートオルロジュリーの最高峰の装飾と仕上げが施されています。カテドラルゴングの響きには特にこだわっていて、澱みなく音が通るように背面と中央部が空洞になっています。ミドルケースにも、エナメルダイヤルの下にもスペースをつくれるように、特殊な設計がされています。この構造は、時計の美観と同じレベルの上質な音を実現するために考慮されたものです。ムーブメントは392個の部品で構成され、72時間のパワーリザーブを確保します。ミニッツリピーター機構は、作動時に時刻が設定されることを防ぐ安全機構を備え、時、15分、分をなめらかに鳴らします。機構の超速機が、完璧な規則性を保証します。


組み立て

 ミドルケースへの組み立ては、それ自体が複雑な作業です。完璧なバランスで配置することが、直接的な動力伝達を最大限に可能にするため、ムーブメントの位置はケーシング段階で調整されます。最後に、機構の重要な要素であるすべてのゴングが、冴えわたる響きを確保するために、ネジ留めでケースに組み付けられます。

ROSA COSMICA
ロサ コスミカ
Ref.PFH991-2010005-300181
ケース径:42.00mm
ケース厚:13.39mm
ケース素材:18Kホワイトゴールド(ポリッシュ仕上げ)、ハンドワークのローズ・カレモチーフの彫刻
ストラップ:アリゲーター、18Kホワイトゴールド製アルディヨンバックルにローズ・カレモチーフのハンドワークの彫刻
防水性:10m
ムーブメント:手巻き、Cal.PF355、72時間パワーリザーブ、毎時21,600振動(3Hz)、35石
仕様:時・分表示、ミニッツリピーター、天然サファイアフラットレンズ、ゴールドサンドダイヤルにハンドワークのエングレービング、グランフーエナメル、ケースバックにローズ・カレモチーフのハンドワークの彫刻・グランフーエナメル・シリアルナンバー刻印、「PARMIGIANI FLEURIER」「Swiss made」「Piece unique」刻印
価格:600,000スイスフラン(参考価格)

PARMIGIANI FLEURIER(パルミジャーニ・フルリエ) 2023新作 ブランドの最上級の基準に則ってつくられた「ローズ・カレ」モチーフの5本のユニークピースより、パルミジャーニ・フルリエ「レ・ローズ・カレ」シリーズ「ロサ コスミカ」「ロサ アルバ」
ROSA ALBA
ロサ アルバ
Ref.PFH991-2010003-300181
ケース径:42.00mm
ケース厚:13.39mm
ケース素材:18Kホワイトゴールド(ポリッシュ仕上げ)、ハンドワークのローズ・カレモチーフの彫刻
ストラップ:アリゲーター、18Kホワイトゴールド製アルディヨンバックルにローズ・カレモチーフのハンドワークの彫刻
防水性:10m
ウブロコピームーブメント:手巻き、Cal.PF355、72時間パワーリザーブ、毎時21,600振動(3Hz)、35石
仕様:時・分表示、ミニッツリピーター、天然シトリンフラットレンズ、イエローダイヤルにハンドワークのエングレービング、グランフーエナメル、ケースバックにローズ・カレモチーフのハンドワークの彫刻・グランフーエナメル・シリアルナンバー刻印、「PARMIGIANI FLEURIER」「Swiss made」「Piece unique」刻印
価格:600,000スイスフラン(参考価格)

びー蘭

UTSテニスリーグに先駆け、受賞歴を誇る1/10秒精度の最軽量モデルの新シリーズを発表。ゼニススーパーコピー「クロノマスター スポーツ チタン」

2024年の新作としてゼニスより、ゼニスが公式タイムキーパーを務め続ける、パトリック・ムラトグルー氏が2020年に創設したUTSテニスリーグの開催に先駆け、受賞歴を誇る1/10秒精度の最軽量モデル「クロノマスター スポーツ チタン」と一体型ラバーストラップの新コレクション発表します。そしてUTS 2024 チャンピオンシップの公式タイムキーパーとしてテニスコートに戻ります.

スーパーコピー 代引き

ゼニスはパトリック・ムラトグルーによるUTSのテニスリーグに、スポンサーおよび公式タイムキーパーとして再び参加するというエキサイティングなシーズンを迎えます。UTSは、フランスの著名なテニスコーチ、起業家、そしてゼニスのフレンド オブ ブランドでもあるパトリック・ムラトグルーによって設立されました。スポーツに人生を捧げてきたムラトグルーは、テニスをより若く、より幅広い観客に届け、同時に、従来のテニスツアーでは許されなかったような、コート上でより自然な形で自己表現することを選手たちに促すことを使命として掲げています。より短く、より激しい、8分×4クォーター制で行われる試合形式で、エンターテインメント性を重視しています。

 2020年の第1回大会からUTSの公式タイムキーパーを務めるゼニスは、開催当初から世界中でファンを急速に増やしている、革新的で若さに溢れたテニスチャンピオンシップを今後もサポートしていきます。テニス界のスターと新星による華麗な2024シーズンは、オスロで新シーズンの幕を開きます。ゼニス最新のスポーティなクロノグラフを発表する舞台を用意し、参加者の一挙手一投足、すべての動きが決定的となるような、アドレナリンに満ち溢れた瞬間に挑みます。ゼニスはこのアクションに合わせて「クロノマスター スポーツ チタン」と、コレクションの一体型ラバーストラップの新シリーズを発表します。

 パートナーシップについて、パトリック・ムラトグルーは次のように語っています。「UTS 2024 シーズンの開幕を迎えるにあたり、公式タイムキーパーであるゼニスと共に仕事ができることを誇りに思います。UTSリーグでは、時間がプレーコンセプトの中心にあり、選手たちの頭の中には常に時間があります。すべての試合は時間切れで終了し、試合は時間を中心に進みます。これはテニスのプレー概念を完全に変えるものです!クロノマスター スポーツ チタンは、私たちにとって単なる時計ではありません。UTSにおける時間の重要性を象徴しています。私にとって、ゼニスとのパートナーシップは、単に時間を管理するためだけのものではありません。テニスのあらゆる瞬間を大切にすることです」。

 性能と耐久性を高めるチタンは、時計製造に使用される従来の合金よりも多くの優れた点を持ちます。スチールよりも格段に軽く、スポーツにおいて動きとバランスを妨げないという特性が評価されています。すべての金属元素の中で最も高い強度と密度の比率を持ち、堅牢性を備えています。また、耐腐食性にも優れ、汗を流すシーンには心強い特性を持ちます。さらに、常磁性でもあるため、外部磁場から精度を保護する層が加えられます。このような独自の特性を併せ持つチタンが、厳しい要求と環境下におかれる最先端分野で使用されることはとても自然な選択であったと言えます。

 グレード5チタンの光沢のあるグレーの色調を際立たせるために、「クロノマスター スポーツ チタン」の41mmケースは、リューズとポンプ式プッシュボタンを含め、主にサテンブラッシュ仕上げが施されています。ベゼルもチタンで、1/10秒表示が刻まれ、サテンブラッシュ仕上げのサンバースト装飾により、他の「クロノマスター スポーツ」モデルとは一線を画しています。ケースとブレスレットの面取りには、ベゼルとケースバックの縁と同様にポリッシュ仕上げが施されていますが、これはより高いグレードのチタンを使用している場合にのみ可能となる仕様です。「クロノマスター スポーツ チタン」の文字盤は、ケースの落ち着いた色調に合わせ、ゼニスのシグネチャーである3色デザインをグレーで表現しています。サンレイパターンの文字盤はガルバニックニッケルグレーで、アンスラサイト、グレー、シルバーの3色のクロノグラフカウンターを備えています。調整可能なクラスプ付き3連リンクのブレスレットも、縦方向のサテンブラッシュ仕上げのチタンです。重量がスチールモデルより30%軽い「クロノマスター スポーツ チタン」は、身に着けた瞬間その違いを実感することができます。

ZENITH(ゼニス) 2024新作 UTSテニスリーグに先駆け、受賞歴を誇る1/10秒精度の最軽量モデルの新シリーズを発表。ゼニス「クロノマスター スポーツ チタン」
 さらにスポーティなルックと着用感を求める方に向け、ゼニスは、メタルブレスレットと交換して楽しめる「クロノマスター スポーツ」コレクションのために開発した新しいストラップのコレクションを発表します。このストラップ コレクションはストラップ単品でもお求めいただけます。熱高温や高刺激の化学薬品にも耐性を持つ、代表的なラバー素材であるFKMラバーを使用したストラップは、ケースと完璧に一体化するようにデザインされています。ブラック、ブルー、グリーン、ホワイトの展開で、ストラップにはフォールディングバックルが付属しています。

 クロノグラフの豊富なコレクションに新たに加わった「クロノマスター スポーツ チタン」は、エル・プリメロ キャリバーの最新バージョンとなるエル・プリメロ 3600を搭載し、性能と精度でも進化を遂げています。5Hz(36,000VpH)の高振動により、このムーブメントは1/10秒を非常に精確に計測できます。持続時間にも改良が施され、60時間のパワーリザーブを有しています。サファイアガラスのシースルー仕様になっているケースの裏蓋からは、ブルーのコラムホイールや、ゼニススターがあしらわれたオープンローターなど、より滑らかで、よりオープンなデザインを採用したムーブメントの新しい構造をはっきりと見ることができます。

「クロノマスター スポーツ チタン」は、ゼニス ブティックおよび世界各国の正規販売店にて販売されます。

スーパーコピー 代引き
クロノマスター スポーツ チタン
CHRONOMASTER SPORTS TITANIUM
Ref.95.3100.3600.39.M3100
ケース:41mm
ケース素材:チタン
ストラップ:チタンブレスレット、フォールディングバックル
防水性:10気圧
ゼニスコピームーブメント:自動巻、Cal.エル・プリメロ 3600、約60時間パワーリザーブ、毎時36,000振動(5Hz)
仕様:時・分表示、9時位置にスモールセコンド、1/10秒クロノグラフ(中央に10秒で1回転するクロノグラフ針)、6時位置に60分カウンター、3時位置に60秒カウンター、サテン仕上げを施した新しい星形ローター、ニッケルグレーのサンバースト仕上げの文字盤
価格:1,551,000円(税込)


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2025年の新作チェックはもちろんのこと、ヴィンテージウォッチの最新動向も押さえておいて損はない。

会期後に実施された工房取材を終えて帰国したのもつかの間、筆者は会社近くのイベントスペースを訪れていた。5月11日と12日にかけて開催されるアンティコルム ジュネーブオークションの東京プレビューに参加するためだ。このプレビューにはオークションに出品される時計のなかから200本ほどが展示され、実際に手に取り見ることができた。また、ジュネーブからアンティコルム・ジュネーブのマネージングディレクター&ウォッチエキスパート、ジュリアン・シェーラー(Julien Schaerer)氏も駆け付けた。忙しい最中、取材を申し込むと彼は快く応じいくつかの質問に答えてくれたほか、彼が注目しているというお気に入りのロット(トップロットではない)についても教えてくれた。


アンティコルム・ジュネーブのマネージングディレクター&ウォッチエキスパート、ジュリアン・シェーラー(Julien Schaerer)氏。

佐藤杏輔(HODINKEE JAPAN)。以下、佐藤
最近のオークショントレンドや、マーケットについて教えていただけますか?

ジュリアン・シェーラー(JULIEN SCHAERER)氏。以下、シェーラー。
ブランド時計コピーn級品優良通販店「そうですね、いくつか異なる側面があると思いますが、まずひとつには懐中時計への関心が以前と比べて復活しているのが興味深い点です。大きな理由のひとつとしては、やはり懐中時計に見られるクラフトマンシップが挙げられると思います。そして最に注目されている点は、価格が一貫していること、アップダウンがなく安定している点が挙げられるでしょう。価格が安定していることは皆さんにとって安心材料となっているようです。懐中時計とひと口に言ってもさまざまなものがありますが、特別な脱進機や複雑機構に興味がある方と、エナメルコレクターに代表されるように、その素晴らしい装飾性に引かれている方と、大きくふたつのタイプに分かれています」


シェーラー氏が話すように、プレビュー会場にはその注目度の高さを示すように懐中時計がいくつも並んでいた。こちらはLot 369、ボヴェ・フルリエの懐中時計。中国市場向けに作られたエナメルと真珠、金銅製のオープンフェイス大型懐中時計。1850~1860年製。ルイ・デュフォーのジュネーブ工房によるエナメル多色絵画で、紺碧の背景に色とりどりの夏の花や葉の網目模様が描かれている。鏡像のペアになっているのは、輸送中にどちらかが壊れても納品ができるようするためだ。

予想落札価格:6万スイスフラン〜10万スイスフラン(日本円で約1030万円〜約1715万円)


Lot 591:パテック フィリップ ワールドタイム クロワゾネによるワールドダイヤル 懐中時計 Ref.605 HU DE。1943製、1946年11月に販売。

予想落札価格:100万スイスフラン〜200万スイスフラン(日本円で約1億7180万円〜約3億4355万円)


Lot 5377:ルイ・オーデマ ダブルトレイン、独立したデッドビートセンターセコンド、ミニッツリピーター、パーペチュアルカレンダー、ムーンフェイズ懐中時計。1876年製。

予想落札価格:3万5000スイスフラン〜5万5000スイスフラン(日本円で約595万円〜約935万円)

佐藤
今年はラグジュアリー業界、特に高級品に関してダウントレンドにあると言われていますが、それについてはどのように考えていますか?

シェーラー
「うーん…。その質問については、何を前提にしているかが重要だと思います。つまりモダンウォッチの話をしているのか、それともヴィンテージウォッチの話をしているのか、ということですね。ヴィンテージの場合、下落傾向はそれほど顕著ではないと思います。ご質問のダウントレンドということで言えば、比較的新しい時計についてですね。一部の時計については、3〜4年という短い期間で急激な価格上昇カーブを描いていました。基本的にそのような時計はすぐに売り切れてしまい、手に入れることができないという傾向があったと思います。そのため、実際の供給量を上回る需要が生まれました。そして市場全体が値上がりしていたため、多くの人々が投機家として時計ビジネスに参入しました。ですが、市場が動き始めると、すぐにすべてを売り払った。つまり時計が大量に流入したのです。その傾向は逆転して、供給が需要を上回っています。結局のところ、ひとつ言えることは多くのヴィンテージウォッチの価格には大きな影響はないということです。市場は依然としてあり、顧客もまだたくさんいる。だから、オークション市場はいい状態が続くと思っています。少なくとも5年前、10年前に比べればいまはずっといい状況ですね」

佐藤
今回のオークションで注目すべきロットを教えてださい。

シェーラー
「僕のお気に入りということですよね? トップロットとは別のものになってしまいますが、僕のおすすめというか、好きなもの、ユニークなストーリーのある時計をいくつか紹介しましょう」

 順不同で、シェーラー氏がセレクトした注目のロットは以下のとおり。彼が言うように、いずれも興味深いバックストーリーを持った個性的な時計ばかりだ。

Lot 590:パテック フィリップ ワールドタイム Ref.2523

 パテック フィリップのRef.2523と言えば、同ブランドのワールドタイムのなかでも特に入手困難なもののひとつで、オークションにおいて常に多くの関心と注目を集めるレアピースの常連として知られている。

 パテック初期のワールドタイムは、ベゼルを手動で回転させるものだったが、1953年に都市表示リングを回転させる第2のリューズを備えたモデルを発表する。それがCal.12-400 HUを搭載したRef.2523だ。不思議なことにRef.2523の売れ行きは芳しくなく、結果ごく少量しか製造されなかったという。有識者たちによれば、Ref.2523はこれまでに26本しか作られなかったと考えてられている。パテックは永久カレンダーのRef.1518を281本製造したと言われているが、Ref.2523がいかに希少であるかが分かるだろう。アーカイブによれば、この個体は1953年に製造、1954年12月に販売されたもので、一連のムーブメント番号に従うと、これまでに製造された9番目のRef.2523であり、ギヨシェ装飾が施されたゴールドセンターを備えた個体がオークションに出品されるのはこれで4例目。そして文字盤に“Geneve”の署名が入っている唯一の個体であるようだ。アンティコルムの調査によれば、作られた26本のRef.2523のうち19本はすでに市場に出ており、このように新たに市場へとRef.2523が出てくることは歴史的にも極めて重要だという。

 この時計は、35年以上前にイタリアの所有者が中古で購入したのち、着用されずにほかの時計とともに保管されていたという。経年による緑青が現れてはいるが、イエローゴールド(YG)ケースは摩耗もほとんど見られず、ゴールドのギヨシェ装飾文字盤も良好な状態を保っている。

予想落札価格:100万スイスフラン〜200万スイスフラン(日本円で約1億7180万円〜約3億4355万円)

Lot 097:ロレックス Ref.3525 “モノブロッコ”

 Ref.3525は、オークションでもなかなかお目にかかれない時計のひとつだ。ロレックスがオイスターケースを採用した最初のクロノグラフ、つまりねじ込み式のケースバックとリューズを備えたオイスタークロノグラフのファーストモデルで、コレクターたちのあいだでは“モノブロッコ”の名で呼ばれている。ダイヤルはアーチ型に“ROLEX OYSTER”の表記が入るデザインで、比較的珍しいクラウンマークのないタイプである。

 このリファレンスは1939年から1945年までの6年間製造されたと言われているが、この個体はケースのシリアルから1938年頃に製造されたと推測される初期型。市場で見られるものとしてはホワイトダイヤルにステンレススティール(SS)ケース仕様のものが比較的多いが、ブラックダイヤルにピンクゴールド(PG)ケースという組み合わせが、この個体の希少性を高めている。

予想落札価格:8万スイスフラン〜14万スイスフラン(日本円で約1375万円〜約2400万円)

Lot 215:F.P.ジュルヌ トゥールビヨン・スヴラン

 1985年に独立し、細々と時計製作を進めていたフランソワ−ポール・ジュルヌ(F.P.ジュルヌ)は、1999年に限定20本の“スースクリプションシリーズ”トゥールビヨン・スヴランを製造した。そして同年のバーゼルフェアで、初の製品版(スースクリプションバージョンは通常製造品としてはカウントされないというのが定説)となるトゥールビヨン・スヴランを発表。それがこの“リファレンスT”と呼ばれる、第1世代のトゥールビヨン・スヴランだ。

 ルモントワール・デガリテ機構を備えたF.P.ジュルヌ最初の市販モデルで、2003年にルモントワール機構を搭載したトゥールビヨン・スヴランに、ナチュラル・デッドビートセコンド機構を加えた新世代モデルが登場するまで製造された。この個体は2001年頃に製造されたもので、ケースバックの刻印から91番目の個体であることが分かっている。ケースはプラチナ、ムーブメントは真鍮製で、ダイヤルはYG、PG、ホワイトゴールドの3種類があったが、スイスの顧客によって購入されたというこの個体は YG文字盤仕様である。

なお、F.P.ジュルヌのトゥールビヨン・スヴランについてもっと詳しく知りたいという方は、こちらの記事「F.P.ジュルヌ トゥールビヨン全史(ジュルヌ本人による動画解説付き)」を読むことをおすすめする。

予想落札価格:20万スイスフラン〜40万スイスフラン(日本円で約3430万円〜約6855万円)

Lot 095:ロレックス デイトジャスト Ref.4467 “スースプリクション”

Ref.4467は、ロレックスにおいてもっともアイコニックなデイトジャストのファーストリファレンスとして知られている。1945年にブランド創立40周年を記念して発表されたデイトジャストだが、ダイヤルに“DATEJUST”表記が入るのはRef.6105から。表記が入る前のファーストモデルということも注目に値するが、最大のポイントはそこではない。この個体が、スイスの新聞広告を通じてのみ入手可能だったと言われる最初の100本のうちのひとつ、“スースプリクション”モデルだったということだ。

アンティコルムによれば、この個体は975スイスフラン(当時)で新聞『ラ・スイス(La Suisse)』の広告に応じることによってのみ入手可能だったとされ、オーナーは紋章(この個体ではウィンストン・チャーチルが所有していた時計と同様の紋章が裏蓋に刻印されている)またはイニシャルをケースに入れることができ、すべての個体のラグとラグのあいだに1 〜100までのナンバーが刻印されていた(この個体はNo.046)。なお、過去にクリスティーズのオークションでは『トリビューン・ド・ジュネーブ(Tribune de Genève)』を通じて販売されたとするモデルも出品されている。

Ref.4467の最初の100本が各新聞広告を通じて販売されたのか、それとも各新聞ごとに100本のRef.4467をそれぞれ販売したのかは定かではないが、いずれにせよこの個体は製造されたRef.4467のなかでも初期の個体であり、さらにオリジナルのダイヤル、リューズ、ベゼルを保持している歴史的にも非常に価値のある1本となっている。

予想落札価格:1万スイスフラン〜2万スイスフラン(日本円で約175万円〜約345万円)

プレビュー会場で気になった編集部注目の1本
プレビューには多くの人が訪れていたが、なかでもひと際注目を集めているロットがいくつか見られた。そのうちのひとつが、このLot 134。パテック フィリップの手巻き防水クロノグラフ Ref.1463である。

Lot 134:パテック フィリップ 手巻き防水クロノグラフ Ref.1463

パテック フィリップ時計コピーn級品優良通販店のRef.1463は、ブランド初の防水クロノグラフで、同社がこれまでに製造したクロノグラフのなかで最も高く評価されているもののひとつである。ダストカバーとスクリューバック式の裏蓋を採用したフランソワ・ボーゲル社製の分厚い防水ケースを持ち、それまでのモデルに見られた角形ではなく、丸型のクロノグラフプッシャーが初めて採用され本格的に防水性が追求された。1940年代初頭から1960年代中頃までの約20年間という長きわたって製造されたリファレンスであるが、その製造数それほど多くはなく、一説には750本程度と言われている。

アーカイブによると、この個体は1953年に製造され、1954年10月に販売されたもの。若干分かりづらいがクリームホワイトとシルバーのオリジナルのツートンカラーダイヤルの6時側には、クロノグラフで名を知られている時計メーカーであり、当時ミラノで有名なリテーラーでもあったエベラールのシグネチャーがプリントされている。加えて、この個体は35年以上にわたってイタリアのコレクターによるプライベートコレクションとして長らく保存されていたもので、ほぼ使われた形跡がないと極めて良好なコンディションを保っているという点が、その価値を高めている。予想落札価格は、10万スイスフラン〜20万スイスフラン(日本円で約1715万円〜約2575万円)。現在、セカンダリーマーケットで出回っているものと比較してもコンディションはかなりいいようで、一体いくらで落札されるのか、非常に楽しみだ。

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